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ローマの電気と生活事情を覗くよ!
b0206901_9402359.jpg ローマはここ最近、五月なのかというくらい暖かい日が続いています。天気予報を見たら、最高気温が20℃でした。信じられない。去年は四月でもすさまじく寒かった記憶があるのに(去年の冬は本当に寒かった)……今年は暖かい冬だったのかもしれません。この暖かさを、日本にも送り届けたい気持ちでいっぱいになります。

 さて、今回はそのローマの日常を写真で紹介します。一枚目は、早速マリナのアイロンかけを隠し撮り(笑)。

 アイロンがけをイタリア人は好んでしている勝手なイメージが私にはあります(特に年配女性)。マリナは特に几帳面で綺麗好きなところがあって、服だけでなくベッドに使うシーツもきっちりかけて保管しています。確かに、使わず長期保存するときは、先にアイロンをかけたほうがいいかもしれません。しかしこのアイロン台、すごく大きい。イタリア住宅サイズでも気合がはいっている大きさです。

 イタリアで消費する電気といえば、シャワーなどの湯沸かし器やポット、電気オーブン、冷蔵庫、照明、テレビで、冬は共同暖房器具が大部分をしめるかと思います。イタリアの電気料金は超がつくほど高く、マリナ宅の節電徹底生活にすっかり慣れている私です。

b0206901_1028789.jpg 電子レンジもイタリアにはありますが、私はローマに来てレンジを一度程度しか使ったことがありません。皆電子レンジをあまり使いたがらないんですよね。食べ物を温め直すときは、ガスコンロか電気オーブンを使っています。個人的には電子レンジは電気代がかかるので、あまりイタリアで使いたくないというのが正直なところ。

 イタリアでは、日本並みの電気量を使うと一月だけで2万、3万はすぐいきます。しかも、湯沸かし器を使いながら電機オーブンを使えば、すぐブレーカーが吹っ飛ぶという素敵な仕組み。私、マリナ家でブレーカーが飛ぶのを5回以上は見てきました……。二枚目の写真が、その電気オーブンです。

 日本で一人暮らしをしていたときも節電生活をしていた私ですが、イタリアに来てさらに節電生活が身につきました。シャワーも20分お湯流しっぱなしにしていると水に変わるし(また湯沸かすため30分待たなければならない)。本当に最低限の電気を使って生活しています。私このまま日本に帰ったら、超エコ生活推進できますよ(笑)。

b0206901_1030334.jpg ローマで電気を使わなくてもいい生活ができるのは、気候が恵まれているところもあると思います。冬はどうしても暖房を使いますが(共同なので調節不可。ちなみにマリナ家のは弱いので、家内でも厚着生活)、夏は湿度が低いため、涼しい風が通るとこもっている熱を一掃してくれるのです。基本的に冷房がいりません。

 日本は夏は湿度が高い地域なので……冷房がないと厳しいですね。おそらく、欧州の人が真夏の日本に来たら「息ができないくらい暑い」と思うのだろうと思います。時おり、日本のような湿度のときがローマにもありますが、マリナは「不快だ」と言っていたので……彼女が日本の真夏を体験したら息苦しくて耐えられないかもしれない(苦笑)。

 そしてラストの写真は、食器棚です。お皿の種類はとても少ないです。それは、イタリア料理が、日本料理のように料理品で器が変えることはない(小皿がたくさん必要ではない)ためです。スープとパスタは同じ深皿でいいし、その他は普通の皿でいい(ビュッフェのように何種も取り分けられるおおきめ皿です)。さらに、料理品を出す大皿があればこと足りるのです。日本のように品数豊富に食べる文化でもないし、皿の種類もあまり必要ない。

 たとえば、日本で和食を食べる場合、ご飯茶碗と味噌汁椀に焼き魚の皿の人数分と、炒め物の大皿に取り分け皿という、4種×人数皿と大皿が必要だとします。イタリアでは、パスタ皿、サラダと肉か魚の大皿、取り分けの皿、つまり2種×人数皿と大皿ふたつあれば十分。つまり、最低限の皿数が少ないわけです。……これは食文化の違いなので、少ない食器で生活できるのは羨ましいと思いつつ、日本人にはなかなか難しいなあと思います。

 文化が違いすぎて、日本生活に取り入れることができない部分もイタリア生活では多々ありますが、参考にはなるのかなと思います。特に節電は意識するだけでもおおいに違うので! 私は国関係なくやっていきたいな~と思う次第です。そんなローマの日常のお話でした。
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by gosuiro | 2011-03-30 10:55 | イタリア的雑記 | Comments(0)
欧州サマータイムはじまり!+小説更新
b0206901_9472655.jpg やってきました、欧州サマータイムの時間です。本日から、日本との時差は七時間となります。はじめてのときはワクワクしたものですが、今となれば微妙なサマータイム……マリナも、「体内時計狂うから、どちらかに統一してサマータイムやめてほしい」と、嘆いていました。

 でも……冬時間から夏時間に以降するよりは、春が来て、これから楽しい夏が来る! みたいな期待感が明確になってくるのでいいのかな。夏好きですもんね……イタリアの皆さん(苦笑)。そういえば、マリナたちが「日本は美白がトレンドなんて変よ。日焼けした小麦色のほうが素敵でキレイよ! 」と言い張っていたことを思い出すなあ。私は美白が似合わないので少し後者寄りですが、……イタリアの皆さんの焼き方は半端じゃない。これでもかというくらいこんがり焼きます。シミとかそれだからすごく目立っちゃうんですよね皆さん……。

 さて、小説更新のお知らせです。UP作品名は【 月のはなし 】。こちらから、読むことができます→ 【 月のはなし 】を読む。 時差にまつわったお話です。

 なお、拍手項には飼い猫のセクシーショット等をUP(笑)。何度押しても違う写真がでてくるようになっています。よろしければポチッとどうぞ。さらに、小説やブログのご感想などもお待ちしております。

 拍手をいただきます皆様に心から感謝申し上げます。本当にありがとうございます。これからもエッセイ・小説と日常の記録を続けますので、宜しくお願いいたします! (写真は、カゼルタの一幕)
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by gosuiro | 2011-03-27 10:03 | 小説作品更新情報 | Comments(2)
ここ最近のイタリア(ローマ)にて
b0206901_5244163.jpg イタリア150周年イベント(当日3月17日は臨時祝日となった)やカーニバルのときだけ雨振りで、それ以外は過ごしやすい気候のローマ。花粉が飛んでいて、花粉症持ちはあいかわらず辛いローマです。

 最近のローマ(イタリア)といえば、日本の震災と原発情報におびえ、それ以上に連合のリビア軍事介入におののいている、という重いニュースで持ちきりとなっています。元々、ひどい事件(殺人事件等)が起こると、一ヶ月延々とそのニュースで討論番組が組まれ、延々とコメンテーターが言い合いをしているのがイタリアのテレビ番組ではありますが……。討論番組は生放送なのに誰も自重しないからすごい。

 日本の原発問題も、イタリアではものすごく関心高く取り上げられ、日本の震災話はかなりの人が知っています。マリナは日本人である私の話を方々にしているらしく、イタリア全土にいる彼女の友人から「あなたのところに住む日本人の子は大丈夫なの!?」という電話がきたという話もあり(苦笑)、周りのイタリア人の皆さんにはにかなり心配され、激励プレゼントや労りの言葉をいただいております。彼女たちの気持ちは受け取って大切にしております。

b0206901_5261686.jpg 一方でニュースのほうは、津波の映像に悲しい音楽を乗せたり、ソースなしでけっこうテキトーなことを言っているので(後でネットから日本の情報でそういうことはないと確認する)、さすがの私もイラッときてしまい「不用意な日本の震災ネタ禁止令、特にテレビのニュースは禁止! 」を、マリナに訴えました。マリナは律儀に遂行していますが……時おり私より情報が早いときもあるので、日本の件は相当気にしているようです。

 マリナは「私たちはなんでか日本のこと国や文化としてとても魅力的に感じていて、憧れてるし好きなのよ」と言っていました。日本のことが好きなイタリア人もよく出会います(日本オタクとかではないレベルでも! )。

 ……さて、日本の報道機関もひどいようですが(NHKのネット中継しか見ていないので詳しく知りませんが)、イタリアの震災報道の仕方も過剰です。情報統制も日本以上にあるらしいし(国営放送のひとつRAI1はベルルスコーニさんが掌握しているので)、ラジオでは「東京から人が逃げている」と言っていたり……不安助長させてどうするんでしょうね。しかも、事実と異なることを平気で言う(誇張させる)のと、津波の映像に変な音楽乗せないでほしいわ。

b0206901_542428.jpg  とはいえ、日本の行方を全世界が注目しているということは事実です。これほど日本のことがリアルタイムで流れてくることははじめてです。日本の震災報道枠ができたのかと思うくらいです。全世界が注目しているということで、ある意味さらに大変なのかもしれませんが……日本人の気質に対して、各国評価がとても高いのは確かです。その点は誇るべき良い部分だと思っております(調子に乗ってはいけないと思いますが)。

 また、欧州ではリビア軍事介入がはじまり、イタリアでは戦争という言葉を使っていました。海を挟んで隣がリビアというイタリアは、この介入がなされると最も危険に近い欧州国になります(もうひとつはギリシャでしょうか)。シチリア島は本当にリビアから近くて、難民も流れているようだし、監視船も増やしている様子。イタリア・日本(その他、リビア等も)ともに平穏が早く訪れることを願っています。

 どちらにしても、この世界で一番恐ろしいのは人間が起こす人災だ、と、私は思っています(自然災害は地球で生活する以上避けて通れませんので……)。

b0206901_5453651.jpg 自然災害は有利性や利権などと関係なく、ただ在るがままはじまり終わりますが……人が起こす戦争や災害の場合には、どこかで誰かの思惑があるものだし、それ故に事態が悪い方向に進んだり長期化したりするものだと思っていますから。その分、人が蒔いた種は人が回収しないといけないとも思います。

 ここまで、イタリアと日本の重い話をしましたが、……あわせた写真はサンマリーノ共和国という別の国(笑)。イタリア内にある小国で、独立も古く由緒ある共和国です。雪解け前に旅行したので、景色は本当に美しかったです! 暑くなる頃の涼みに旅行記をUPする予定です。

 さらに、こればかりでは寂しいので、この間マリナと買い物に行っている道中に聞いた、南イタリアらしい話でも……。

 昔マリナの友人が住むアパルタメントの二階で、犬を飼っている家庭がいたそうです。彼女はエントランスに入ろうとする際によく、上から水がかかっていたという。水が落ちてくる先がその家庭の住む二階のベランダだったことで、友人はご家庭の奥さんに話をしにいったそうです。

b0206901_5534017.jpg  「あなたの家のベランダ下を通るときに、よく水がかかるのよ。じょうろ使うなら気をつけてほしいんだけど」

 そうお願いした彼女に、奥さんはこう言いました。

 「あら、じょうろなんて使ったことないわよ。犬がベランダからおしっこしているのよ。水じゃなくておしっこだから大丈夫よ。気にしないで」

 ……これを聞いた、私がびっくり(笑)。それ水よりタチ悪いじゃないの! と、マリナに言ったところ「そうよ。それで友人が激怒して、そこの奥さんと言い合いになったのよ」と言っていました。そりゃそうだろ(笑)。

 こういう話が、ゴロゴロ転がっているのがイタリア(というか、主にローマ)なのでございます。ローマのこういうギャグみたいなところが好きなんですけどね。当事者は超いい迷惑ですけど……っていうか冷静に考えたら、単にモラルが低(ry
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by gosuiro | 2011-03-24 06:09 | イタリア的雑記 | Comments(0)
【06ROMA留学エッセイ2010-03b】★ 差別ではなく区別
 過去に書き溜めていたイタリア留学エッセイの第6回目です。前回のエッセイ「美と権力はイコールでつながる」は、コチラです。
 今回は、イタリアに住むジプシー(物乞いやスラム街)のお話です。読まれる方々に、イタリアと日本の生活文化の相違が学べますよう、今後も推敲を重ねます。(私は欧州比較文化、西洋哲学の体得を狙い留学しました。)それでは、下記よりどうぞ……。

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 どんなに信頼がおけて好きな相手でも、よほど性格が似ていないかぎり、好きになれない部分というのはある。気が知れる相手でも、どこかで理解できない考えかたや癖をもっている。自分が自分でしかないように、他人は他人でしかないのだから仕方のない話だ。そして、受け入れられない相手の部分を矯正させることは困難である。

 私たちにできることは、そうした相手の受け入れがたい面を、自分が許せるか・許せないかだ。少しでも許せなくなってくると、人間関係は変わってくる。そうはいっても、特に仕事上で、理解できない性格の人に出会った場合は、NOと突っぱねることができない。よって、ストレスが募っていく。そんな相手ばかりと付き合っていると、疑心暗鬼にもなってくるだろう。

 イタリアへ留学してから、現地の人々との人間関係の基盤をつくるまで、私も長い間らしくなく疑心暗鬼になっていた。第一、言語が違うということは、文化も違うということだ。アジアとヨーロッパではまるでものの考え方が違うし、まして日本は海に囲まれた島国である。空気の読み方、連帯感の取り方、中でも自己主張の仕方はおおいに異なる。

 日本以外の国は大抵、協調することが大前提というよりは、自分の考えを先に相手に伝えることのほうが重要なのだ。そして、コミュニケーションツルとして言語は最も有効的な手段だ。私はその手段としての言語が取得できていなかった。ベースとして必須である言語を使うどころか、相手が何を伝えようとしているのかも上手にくみ取れず、よくパニックになっていたのである。言語は、焦ればあせるほど身に付かない。

 学校の授業に出るのが本気で苦痛になりだした頃、出会ったのがイタリア人のマンマ、マリナだった。六〇歳になっばかりのマリナは、私のそうした状態をよく理解していた。その上で、リベラルな彼女は私と会話することを常に求めてくれた。

「間違いをおそれるな、イタリア語を話さないと身に付かないわよ、勇気をだして」

 出会った頃のマリナは、口癖のようにそう私に言ってくれた。本当に、慰められる言葉であり、彼女のそうした態度のおかげで、イタリア語の間違いも気にせず話すようになれたのだ。

 皆に頼られ愛されるマリナを、私もとても愛していたわけだが、一方で彼女の性格で腑に落ちない部分もあった。敬愛する相手であったが、好きになれないものの考え方があった。しかし、それは彼女が悪いわけではなく、ヨーロッパの人々が元々持つものの考え方でもあるのだろうと私は思っている。

 それはまだ寒い時期の話だ。私は役所に用があり、語学のつたなさからマリナに同伴を頼んでいた。親切な彼女は状況を理解してくれ、朝から役所まで一緒に向かっていた先である。

 現地に着いて、マリナはあることに気づいたようで、すぐさま私に耳打ちした。

「近くにスラムの集落があるから、近づいてはダメよ。私のそばにずっといなさい」

 彼女のいう道の向こう側には、すすけたバラックの立ち並ぶ区画があった。ローマにもそうした区域はいくつかある。マリナは警戒するようにそちらをにらんでいた。どうやら典型的なスラム集落のようで、私ははじめて見るものに興味を持った。するとまもなく、出入り口から子どもたちがボールを抱えてでてきたのである。

 こちらのほうに彼らが向かって来ると、マリナは声量を潜めもしなかった。

「ジンガリの子よ。ものを取られるからバッグは抱えて! 」

 そうして、私をあからさまに保護してくれたのだ。

 確かに、スラムに住んだり物乞いをする人たちの中には、盗みを働く者が多い。まともに教育を受けておらず、常識よりも日々生きることに精一杯になるわけだから、犯罪の観念も薄いのである。彼らいわく、アルバニア人とルーマニア人にこうした者が多いという。子ども風情でも、一人対数人の子どもとなれば、大人でも簡単に身ぐるみがはがされてしまうことはよく知っている。

 私の知る中国人経営のレストランでも窓が割られ強奪未遂に遭ったり、マリナの姉もバッグを盗まれる被害に遭っている。どちらも、移民の起こした犯罪だという(目撃情報より)。昔ローマでもこうした被害に遭うことは少なかったとマリナたちいうのだから、彼らの存在がローマの治安の悪さに一役買っているのは明らかな事実だ。ローマに長く住むマリナが嫌うのもよくわかる。

 しかし、あまりにもあからさまな一連の行動に複雑な気持ちを抱いてしまった。しかも、彼らを指すジンガロ Zingaro(複数形でジンガリ Zingari )という響きも良くない。辞書で調べたところ、ジプシーのイタリア語のようだ。あまり良くない意味で使われる。

 日本では、多少物騒な労働街はあっても、こうした本格的なスラム街は今はない。少なくとも、中にはいった瞬間に身ぐるみをはがされ、ものを取られるほど危険な区域はないはずだ。だからこそ、このマリナの行動に違和感を持ってしまうのだろうし、結局いまだ、日本は安全で平和な国だと再認識させられてしまう。

 スラム街の人たちも、差別されていることに別段気にはしていないように見える。それに、テレビのニュースなどでも公然と彼らを差別している。だから、これはきっと差別というよりも「区別」なのだと私は思っている。そして、見えない階層のようなものがイタリアには依然として強く残っているのだろう。区別されて当然なのだ。

 そんな彼ら、スラム区域に住むような人たちや代々家を持たない人たちでも、地道に活動している者たちもいる。よく見かける活動スポットは、教会付近、地下鉄の内部とその周辺である。駅の警備をかいくぐってホームに座って幼子を抱えて物乞いをする人から、電車内で恵みを訴える若い母親、ヴァイオリンやアコディオンなどの即興演奏を一駅分(無断で)演奏して小金を稼ぐ者などその方法は様々だ。

 それこそ趣向をこらしてカラオケをはじめる者(もちろん、電車内でアンプを持ち込んでいる)、精巧な赤子の人形を抱いて物乞いをする女性、スーパーの前で「お金頂戴」とあからさまに手を出す女の子など、案外やりたい放題である。演奏や歌の場合、上手でなければ閉口ものだが、素晴らしく上手な人もかなりいる。そうしたときに、私であってもいくらかお金を送りたくなる。

 しかし、どんなに心を響かせる音楽をつくることができる人でも、代々スラム区画の住人であると、その区別からなかなか抜け出すことができない。才能があっても、出来上がってしまった階級には勝てないということが、未だ欧州に残っているような気がしている。

 そして区別されたきり、彼らは取り残されたまま、今日も相変わらず物乞いに励んだり盗みを働いたり、ということを繰り返すのだ。もっと根本的な解決策を考えるべきなのではないかと思うわけだが、リベラルなマリナであってもこうした考えである。価値観の違いなのだろうし、こんな考え方をしてしまう、私は本当に平和な国で育った証拠なのだろう。


◆次回【エッセイ07(4月前半編)】は、4月上旬更新予定。タイトルは「ルーツを探す」です。
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by gosuiro | 2011-03-21 06:58 | ROMA留学エッセイ | Comments(0)
ヴァチカンで祈りを+小説更新
b0206901_852055.jpg 今日は、久しくヴァチカン市国へ行ってきました。現在は海外に住んでいますが……、私が生まれた国という以上に、私の一番好きな国は日本なので、常に日本のことを思う日々です。

 ローマに住む私のやれることといえば、募金と何かを書くこととカトリックの総本山に行って祈るくらいで(苦笑)、正直情けない話ですが……本当にやれることがそれしかないので、実行しています。サンピエトロ大聖堂はちょうどミサの時間だったので、参加してきました。キリスト教徒ではないですが(叔母がプロテスタントの伝道師なので、幼いときからキリスト教教育はバッチリ受けてきましたが)、世界の平和や土地の平穏を祈る気持ちは宗教を問わないと思ったので、西欧で権力のある場所で祈ることにしました。

 ひとりひとりの持つ力はか弱くても、皆であわせれば強大なものになるだろうし、日本人はこうした人々で力をあわせるということが上手な民族だと思っています(海外に住んでよりそう感じます)。私もそのひとりになりたいと思っています。

 そして、私のやれるもうひとつは「書く」ことで、毎週更新している小説 or エッセイ更新は中断せず続けます。先週小説をUPしましたが、こちらに報告していませんでした。
小説名は【 宇田川回廊 】です。こちらから、読むことができます→ 【 宇田川回廊 】を読む

 また、当ブログの拍手コーナーを大幅に改良しました。ポチッと押せば、かわいい祖母の飼い猫のセクシーショットが拝めるかもしれません(笑)。拍手後の画面は、数種用意しました。何度押しても違う写真がでてくるようになっています。さらに、小説やブログのご感想なども、心よりお待ちしております。

 そして、多くの拍手をいただき誠にありがとうございます。エッセイへの反応が本当に嬉しいです。次回はエッセイをUPいたします。お楽しみにしていただければ幸いです。内容を変えなければ、イタリアのジプシーのお話がメインです。
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by gosuiro | 2011-03-19 08:10 | 小説作品更新情報 | Comments(0)
イタリア、ローマより
b0206901_0564360.jpg 長いことブログを書いていませんでしたが……このたびの震災で、気持ちがこちらまで向きませんでした。申し訳ないです。気を持ち直して、ブログを続けていきたいと思います。(イタリアネタはたくさん用意してありますので!)

 今回だけは、このたびの件をお話をします。イタリアでも、連日テレビや新聞、ラジオなどいたるところで日本の震災についての話題がトップニュースで取り上げられています。原発のことについても、イタリアは1987年の国民投票による原発廃止を決めた、脱原発国です。かなりシビアな見解をだしています。

 私はこの点について何も申し上げることはできません。弟が原子力事情にある程度の知識を持っており(大学院の研究分野が近しいこともある上、就活で東電も視野に入れていた、電力会社に就職すれば原子力事業に100%携わっていた)、彼から見解はいくらか聞いています。不要論云々を語る余裕があるであれば、私としては、まず株価が下がっている一方で、円高が止まらないという異常性について、もっと議論すべきだと思います。

 一方、私の母親はスーパーの事務業務に携わっていることもあり、スカイプ等で関東周辺の生の声を聞いています。親戚が茨城と千葉の境目にいるので、心配していたのですが、私の親戚は全員無事が確認されました。個人レベルでは安心していますが、日本全体として予断は許されないと思います。

 震災された皆様方へ、心より深くお見舞い申し上げます。また、救助や復旧にあたる方々には感謝と応援の念をお送りいたします。

 そして、私の世界で一番好きな国である日本に、また平穏が訪れることを強く祈っております。

(写真は、全然関係ないマルケ州のとある街です。イタリアの人々も、今回の事態に日本をことを大変心配していました。イタリアで過去にあった地震では日本がすごくよく助けてくれたというのと、日本には憧れがあるからという理由が大きいようです。日本は、海外からとても愛されている国なんですよ!)
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by gosuiro | 2011-03-16 00:55 | イタリア的雑記 | Comments(0)
そして、カーニバルはお菓子とともに続く。
b0206901_1159135.jpg カーニバル(イタリア語で Carnivale )週間は、本日が最終日です。よりによってカーニバルの期間は天候がよくない日が続きましたが、ラストの日はなんとか晴れる模様。(今年のローマカーニバルイベントに出かけた話はコチラです)

 このカーニバル週間の中で、最後の金土日と最終日(常に火曜日)は、豪華な食事やパーティを楽しむなど、より派手に祝う曜日としてとらえられるそうです。そんな今回は、イタリアのカーニバルにまつわるグッズ紹介。フェスタにかかせないものは多く、その時期が来ると一同に人々はそれらを購入します。特にお菓子(笑)。

 まずは一枚目写真から……仮装のかわいい子どもたちが気になりますが、カーニバルの定番グッズは、地面に散らばっているものになります。色とりどりの紙ふぶきです。

 カーニバルの時期になると、近所の路地でも子どもたちが撒いていました。こちらの紙ふぶきの名は、コリアンドリ Coriandoli といいます。つい、いたるところに自由に撒いて、誰が後で掃除するんだろう……と思ってしまう私がいますが、伝統だし子どもたちが楽しそうだからOKなんでしょう。色彩豊かなので、落ちていても綺麗に見えます。

b0206901_11595144.jpg そして、カーニバルにかかせないお菓子が二枚目の写真! イタリアのフェスタといえば、とりあえずお菓子がつきものです。カーニバルでは、主にフラッペ Frappe と、カスタニョーレ Castagnole という揚げ菓子が食べられます。

 手前にある板状のお菓子がフラッペです(下の黄色いプレートにFRAPPEと書いてあります)。小麦粉生地を薄く延ばして油で揚げ、粉砂糖を振りかけています。マリナが自家製のフラッペをつくったときは、生地に砂糖をほとんど使わない分、たくさん粉砂糖かけていると言っていました。マリナと出会った頃、彼女にはじめて「フラッペ食べる? 」と訊かれたときは、氷の食べ物を冬に食べるんかい! と、思ったものでした。

 カスタニョーレはその左隣の丸いお菓子たち。北部のエミリア・ロマーニャ州でメインに食べられる揚げ菓子だそうです。中に何かはいっていたり、色がついたりもあるでしょうが、シンプルのものを食べた感想としては、沖縄のサーターアンダーギーのちいさい版に少し似ていました(ちなみに、私もふくめ沖縄の親戚たちはサーターアンダーギーを、砂糖てんぷらと呼んでいます。後者のほうがしっくりきます……前者はヤマトの人々が商業化したイメージが勝手についております)。

b0206901_1203254.jpg 付け加えて、カスタニョーレの上にあるお菓子は、ビニェ bigne といって、3月19日の父の日フェスタを祝うお菓子です。シュークリームのお菓子です。本当に、フェスタはお菓子がつきものですね……だから太るんだ(苦笑)。

 カーニバルでがっつり食べて楽しんでも、次の復活祭まで大人しく節制した(ダイエット的な)生活をすれば、きっと体重は増えない……と、思えば、復活祭でも食べ物の嵐なので、もうどうしましょうねイタリア。美食の国でもありますが、まともにこの国の食生活に染まってしまうと、確実に体重が増加する国でございます。ふふふ。

 さて、カーニバル最終日である3月8日は、元々ミモザの日という記念日でもあります。これは女性のための日です。めずらしく、今回はふたつの記念日が重なった年となりました。この日は、女性にミモザの花を贈るというのが一般的ですが……。

 ローマでは毎年、ミモザの日に、いくつかのミュージアムが女性にのみ無料開放される、というイベントがあります。今年もそれがあるとマリナルートで情報を仕入れましたので、余裕があればお気に入りのアルテンプス宮に行ってこようと思っている次第です。カーニバルより、こっちのほうが個人的には大事です。無料の文字にはどうしても弱んです(笑)。
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by gosuiro | 2011-03-08 12:07 | イタリア的雑記 | Comments(0)
【05ROMA留学エッセイ2010-03a】★美と権力はイコールでつながる
 過去に書き溜めたイタリア留学エッセイの第5回目です。前回のエッセイ、「ローマの持つ諦観とカーニバル」は、コチラよりお楽しみいただければ幸いです。
 今回は、イタリアの大手銀行が管理する屋敷と首相官邸であるキジ宮殿の見学についてです。読まれる方々にも、イタリアと日本の生活文化の相違が学べますよう、今後も推敲を重ねていきます。(欧州比較文化、西洋哲学の体得を狙って留学しました。)それでは、下記よりどうぞ……。

 多くの拍手をいただき、ありがとうございます。次回は、カーニバル話に戻ります。
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 ローマには、年に一度一般開放される屋敷や重要建造物が数多く存在する。それらは地下鉄や路上の広告欄、無料配布の新聞などで告知されるのだが、大抵イタリア語で書かれていることが多い。旅行者に向けてというよりは、地元のひとを楽しませるための企画に近いのだろう。

 しかしながら、ローマの文化や歴史をたどるイベントの類は、このような期間限定の一般公開だけではない。夜通しミュージアムを開放するイベントや、ミュージアム内でコンサートを開催するもの、地下に眠っていて一週間だけ公開される古代遺跡など、大がかりに告知されるものもある。旅行者からすれば、有名どころではない箇所の一般公開であったりするのだから、そこまで気がまわらないだろうし、時間を割くほど重要な建造物や遺跡ではないだろう。しかし、どれも貴重な機会に変わりはない数々である。

 私とともに住む家主のマリナは、ローマに住む年配者の中でも、とりわけ行動派で情報通だった。彼女は毎度どこからともなく、有意義なイベントの情報を見つけ、それを私に逐一教えてくれた。それはどれも住んでいないと訪れることが難しいものばかりだった。そして、珍しい催し物に気軽に行けるというのは、ある意味で留学の醍醐味であるといえた。なによりも、このイベントたちが、勉強漬けになっていた頃の私にとって、最高の気分転換になってくれたのである。

 毎日イタリア語の勉強で長時間机に向かっていると、本当に気が滅入ってくる。学生時代は外国語の授業が苦痛だった人間に、この状況はつらかった。正直、大学受験時の数倍焦って勉強していた。しかし、必要に駆られてしているとはいえ、毎日六時間も集中して好きでもない勉強をしていれば、マイナス思考しか働かなくなってくる。ストレス発散も、私の場合は読書(無論、日本語にかぎる)や旅行、カフェで気がすむまでおしゃべりなどが定番となっているが、日本語の本などトランクケースの重量の問題もあってほとんど持ってきておらず、手元にあるとしてもイタリア語の文法書だった。当然、旅行をしている余裕はなく、カフェで気が済むまでおしゃべりする日本人との交流も断っていた。日本語を使うこと事態に罪悪感を感じるほど、私は追い込まれていたわけである。

 そんなノイローゼ気味になっていた時期は、ミュージアムの無料日開放があったり、特別一般公開される屋敷があったりと、観光オフシーズンであったせいか魅力的なイベントがいくつも開催されていた。マリナと出会ってまだ三ヶ月も満たない時期だったが、心優しい彼女はイタリア語の勉強に付き合ってくれるだけでなく、この頃からイベントごとのお誘いもよくしてくれるようになっていた。勉強に追い込みすぎて身動きのとれなくなっていた私に、気分転換の機会をその都度与えてくれたのである。

 冬の寒さもあってすっかり出不精になっていたある日、マリナからこの土日、年に一度だけ一般開放する首相官邸、キジ宮殿( Palazzo Chigi )と、大手銀行が管理する屋敷、ウッフェル邸( Villa Hüffer 日本語では、ハファーと呼ぶが、イタリア読みでウッフェルとする)に出かけないかと誘われた。よほどの予定や身体が疲れていないかぎり、マリナの誘いには喜んでついていくことにしている。好奇心旺盛でイタリアの歴史に詳しく、イタリア語のつたない私に対して辛抱強く教えてくれるマリナは、私にとって最も信頼のおけるイタリアの玄関口であったのだ。早速今回も早起きと長蛇の列に並ぶことも覚悟した上で、彼女の誘いにOKした。

 イタリアの冬は、どちらかといえば雨季にあたる。しかしこの土日は両日ともに晴天だった。長蛇の列に並ぶのは面倒なことであったが、日ごろ日光に当たる余裕のない憂鬱な生活を送っている私には、入場を待つ間の日光浴が思いのほか、気持ちをプラスの方向へと導いてくれた。日光浴は本当に大切だとひしひし感じながら、マリナとのんびり順番を待っていたのである。

 土曜日は、ウッフェル邸に向かった。列で待っていると、マリナはすぐ周囲の人たちから声をかけられる。そこから、この屋敷の一般公開の情報をどこで得たか、他にもどこが期間限定公開になるかなどの会話がはじまっていった。イタリア語を聞いているのは楽しい。会話の内容がわかると、語学の上達が実感できてさらに嬉しくなる。マリナはイタリア人の中でも、とりわけ気さくで好奇心が旺盛だ。初対面でも気軽に声をかけておしゃべりをはじめる人だった。そして、人の気持ちを読むのも上手だから、彼女は友人も多い。

 一時間ほど並んで、順番が来た。ウッフェル邸は今も銀行の建物として機能している。ローマでは、大手銀行が豪奢な屋敷を(おそらく買収して)管理することは多い。今もオフィスの一部として使用されていながら、重要建築物として特別一般公開される建築物は、大抵グループ形式での見学となり、一グループに一人のガイドが付く。ガイドは無論イタリア語のみである。それを考えると、この手の見学は少し敷居が高いのかもしれない。

 ガイドの案内で玄関から屋敷内にはいると、中世のきらびやかな装飾に目を奪われた。屋敷の設計者はドイツの人だったようで、様式はフランスやドイツの貴族屋敷さながらであった。こういったタイプの建築は、実はローマにあまりない。だからこそ貴重といえるのである。

 ローマの古代・中世・近代・現代がごった煮状態になっている建築と街並みに見慣れていた私には、こういったそれこそフランスっぽい雰囲気のする屋敷が妙に新鮮だった。昔ウィーンやドイツを旅行したときに見た宮殿や屋敷を思い出して懐かしくなる。ローマの屋敷にも、すばらしいシャンデリアや壁画などで着飾った屋敷は多くあるが、何かが違う。より女性的といえるのだろうか。

 精巧な装飾に彩られた部屋の数々に感動したが、それを上回ったのは驚きのほうだった。貴族然とした美しい部屋に、現代風のデスクとチェアが並んでいたのである。デスクの上には、パソコンやスタンドライト、書類が置かれている。昨日も普段通り仕事をしていましたというのが、デスクの状態でよくわかる。しかし、この昔の貴族が住んでいたような屋敷の部屋が、オフィスになっている様は異様すぎて笑えてしまった。まさにローマらしい、中世と現代のごった煮である。そして私はまさにこの感覚が好きで、ローマに住んでいるわけである。

 一方のマリナは、日本人の私がこの屋敷を見学しているということにテンションをあげていた。見学中は終始「この屋敷を見学したはじめての日本人に違いないわよっ」と、はしゃいでいたのだから、かわいいものである。

 さて、翌日は早朝から教会のミサに立ち寄り、その足で首相官邸であるキジ宮殿の列に並んだ。普段はテレビの中でしか見ることのできない大統領府が直に見学できるということで、多くのイタリア人が集まっており、私たちの順番が来たのは三時間後である。さすが待ち疲れをしていたマリナと私は、手早くセキュリティーチェックを済ませ、ようやくガイドが擁するグループにまざった。昼時の空腹を抑えながら入館を果たしたのである。

 待ち疲れはあったが、イタリアという国を担う屋敷の見学となると気も引き締まる。当然カメラ撮影は禁止である。多くのスタッフが配備されている中、大理石の大がかりな階段をのぼり部屋へと招かれる。疲れが吹っ飛ぶほど美しい場所だった。どの間も繊細さと荘厳さを兼ね備えていた。これが、実際に国の中枢機関として今も使用されているのである。

 会議の間や待合いの間など、部屋は数多くあるようで、見学可能とされる室内を迷路のようにたどる。ウッフェル邸は貴族の屋敷のようだが、キジ宮殿は色調が少し暗く、さながら王の屋敷のようだ。大理石の彫刻や壁画、床の鮮やかさが美しい照明に瞬いている。一歩間違えればゴテゴテな装いになるだろうが、そこは長い歴史が培ってきたセンスがものをいわせていた。

 屋敷の素晴らしさに圧倒されていたが、ある程度屋敷に見慣れてくると、次第に感覚が麻痺してくる。こんな屋敷で活動できたらどれだけ気持ち良いのだろうと思う反面、こういった目もくらむような美しい場所を自分のものにしたいという欲が、権力を欲する気持ちにつながってしまうのかと、妙に醒めた気持ちが芽生えてくる。

 素晴らしい屋敷や遺跡は、先人たちの残したとても貴重な遺産である。文化と歴史を今もなお物語っているものであり、当時の様子を教えてくれる。しかし、その一方でこの素晴らしい建築物をつくるために、当時どれほどの民衆や奴隷が犠牲になったのかを考え出すと、皮肉なものを感じてしまうのだ。

 美は権力の象徴になる。そうといってしまうのは、やや言い過ぎかもしれない。しかし、どこかでイコールの符号がついているように思う。たとえば、こうした素晴らしい政府機関の屋敷の中央に立ちたいという気持ちは、やがて支配欲に通じていくのだろう。しかしその願いは、私利私欲に近い。国のために働きたいがために権力を必要とする、という考え方の正反対をいく。

 こうした屋敷などの美しさに魅了されて、権力を欲する人もいるのかと思うと、私は何か空しい気持ちになった。美しさに感動はするが、どこかやりきれない思いも感じるのだ。結局、とても複雑な気持ちを抱えたまま大統領府を後にした。唯一癒されたのは、最後に訪れた二階層吹き抜けの図書室だ。木造の本棚が凛として両脇に敷き詰められ、中央に輪を囲むテーブルが置かれている。一番アカデミックな書斎の様相に安堵する。どんな屋敷でも、私が一番好きな部屋は図書室だ。おそらく一番落ち着いていて、そして理性的な場所だからなのだろう。



◆次回【エッセイ06(3月後半編)】は、3月下旬更新予定。タイトルは「差別ではなく区別・物乞いとスラム街」です。
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by gosuiro | 2011-03-05 07:27 | ROMA留学エッセイ | Comments(0)
ローマはカーニバル真っ最中!  sanpo
b0206901_1058115.jpg キリスト教が深く関係する土地で、2月頃に行なわれるものといえば、カーニバル(謝肉祭 イタリア語でカルニヴァーレ[ Carnivale ])です。ローマでもカーニバルのイベントは大々的に行なわれます……ということで、去年も観に行ったこのイベント、今年も初日に観にローマ中心街まで赴きました!(前回Upしたエッセイにも、去年のカーニバル話がでていますので、ご参考に……コチラです)

 このカーニバルの意味ですが、実は説明が少しややこしいものです。まず、イエスキリストが復活したという、イースター(復活祭 イタリア語でパスクア[ Pasqua ])に関係しています。この復活祭は移動祝日となっており、今年は最も遅い4月25日となっています(去年は4月4日でした)。

 カーニバルは、この移動祝日の復活祭から40日前(日曜日を除く)に約一週間かけて行なわれるものです。つまり、2011年の場合、復活祭が4月25日でカーニバルは復活祭40日前設定になるためで、日程は2月26日~3月8日となります。去年は復活祭が4月4日だったので、2月6日~2月16日まででした。

b0206901_1059878.jpg カーニバルが終わると、復活祭までの40日間は、食生活を正しパーティも控えて粛々と暮らしていかなければいけないという習慣があります。カーニバルは、自粛生活に入る前のドンちゃん騒ぎをする週間といったわけです。日本語でカーニバルが謝肉祭と訳されるのは、肉などを自粛しなければならない40日間の前に、それらをめいっぱい楽しむぞ! というところから来ているのだと思います。

 というわけで、フェスタはかなりの賑わいを見せます。リオデジャネイロのカーニバルとかヴェネツィアのカーニバルとか有名ですが……ローマもそれなりに、かわいい盛り上がり方をするんです。2011年は2月26日~3月8日までです。

 2月はずっと天気がよかったんですが、カーニバルの週間がはじまった途端、雨が続く天気に! その予報を見ていた私は、今回初日のみを観てきました。パレードが午後五時にポポロ広場あたりからはじまるというので、寄り道しつつ会場の大通りに来たんですが……

 びっくりするほど人が多かった! 去年も行きましたが、こんなに人いたっけ? というくらいの混雑ぶりでした。まるでバーゲンの初日のよう(笑)。私もカーニバルのイベントが観たかった手前、パレードが通るという大通りの並びで待機しました。

b0206901_1101957.jpg が、ここはローマ。直後にパレードのルートが変わってしまい、私たちが道脇で待つ間にパレードが終わってしまっていたという。直後ですよ! 待っていた人たちは不満たらたら、係員は突然のことにお手上げ状態。まさに、後の祭り(笑)。

 ぐだぐだなローマに生暖かいまなざしを送りつつ(もうこういうのは慣れた)、ポポロ広場に出向きました。ローマのカーニバルの中心はポポロ広場です。乗馬関係の特設ステージも設置され、人がごったがえしています。

 その写真が、一枚目と二枚目と三枚目です。夜なのと、写真を撮ろうとするとかならずいろんな人たちが目の前を通り過ぎるのでまともな写真が残っておりませんでした……二枚目は、ポポロ広場的でもあり、左の馬に乗ったお兄さんがイケメンだったからつい撮ってしまったというのもあります(笑)。三枚目は、完全に人様のワンシーンショットを収めてみました。仮装の皆さんサービス精神旺盛に動きまわるので、撮りにくかったです。

 夜の広場では、馬に乗った行進オーケストラ隊が合奏をはじめるなど、かなりにぎやかなものでした。このメンツがパレードしていたのかなと憶測しています。子どもの仮装も多かったですが……日中のほうがもっと多いでしょうね。

b0206901_1112116.jpg 私はカーニバルというと、ローマのものしか観たことがありませんが、一番子ども抜きには楽しめないイベントだと思っています。子どもたちの仮装が本当にかわいいんですよね!

 そして子ども向けのイベントとして、去年のポポロ広場で出会った素敵な場面がありました。それが、今回のラスト写真。大人の仮装による、子どもたちのためのストリートお芝居が行なわれていました。それを後ろ側から撮影したものです。

 演目は『ピノキオ』でした。イタリアの超有名児童文学作品といえば、ピノッキオ(イタリア語発音にしてみました)。子どもたちは、劇のまわりをぐるりと囲んで、真剣に鑑賞。ピノッキオがピンチになると、仮装した子やそうでない子も一緒になって立ち上がったり大声で応援したり……ほんっとうにかわいかったです。

 ちなみに、応援や幸運を願うプレゼントとして、ピノッキオの木彫り人形を子どもなどに送る習慣もイタリアに(少なくともローマ)にあったりもするのでした。木彫りのピノッキオは、いたるところで売られています。……さて次回は、カーニバル期間第二弾として、カーニバルのお菓子や、かかせない道具の話にうつります(その前に、週一度の更新日がはいってくるかもしれません)。
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by gosuiro | 2011-03-02 11:44 | イタリア的雑記 | Comments(0)