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ローマの野外オペラ・野外JAZZフェスタに関して
b0206901_1244010.jpg 前回の更新エッセイで、ローマのJAZZイベントの話題を出しましたが(リンクはコチラです)、このたびはその場所や野外オペラについての補足です。

 全部、夏オンリーの話なのですが(そして夏は過ぎ去ったというツッコミはなしの方向で……)、ローマでは夏限定のイベントが至るところで行なわれます。そのほとんどが野外のフェスタです。有名なのは、テヴェレ川で二ヶ月くらい延々と行なわれるフェスタ(詳しい内容は、コチラのリンク参照)。この手のものは、映画上映イベントなどありますが、あくまで飲み食いを楽しむ感じがあります。

 芸術鑑賞であれば、ローマで有名なのがカラカッラ浴場で行なわれる野外オペラです。文字通り、カラカッラ浴場の敷地内にどっかり特設ステージが設けられます。およそ7月~8月は、ほぼ毎夜オペラの公演が行なわれるのです。

 その写真が一枚目。私が鑑賞したのは、アイーダでした。作品の内容が、遺跡の雰囲気に合っていてすごくよかったです! (鑑賞の際は事前知識が必須です……あたりまえながら、台詞も歌も全部イタリア語/苦笑)
b0206901_125612.jpg こちらのチケットは6月の上旬から売り出され、演目は週(または日にち)によって異なります。当日券を会場で買うことはできた気もしますが、基本が前売り券完売御礼状態なので、代理店、または劇場の公式サイト(イタリア語・英語)などを通じて事前に入手することがベストです。私も鑑賞二週間前にイタリアのオンラインチケットサイトで購入しました。

 以前から一度は行きたいと思っていた野外オペラですが、行くと決めたのは、安い席種があったこと! AからC席までありますが、C席はなんと25ユーロ。25ユーロで見れると知って、すぐ食いつきました。C席は一枚目の写真のとおり、一番後方にあたる席(=ステージが遠い)ですが、それでも全体がよく見渡せました。

 公演の開始は夜9時頃からで、終了時刻は日付が変わる頃。カラカッラ浴場は交通機関が面倒な(メトロが使いにくい)ところにあるので、観に行く際は帰りのことを第一に考えておいたほうがよさそうです。がんばれば、公演終了→テヴェレ川のフェスタで乾杯という、ローマ夜遊びコースも可能です(笑)。二枚目の写真が、そのテヴェレ川のフェスタの一部分。人が少ないのは、平日でまだフェスタ開始時刻に早かったからです(夜が更ければ人はものすごい増える)。
b0206901_1244772.jpg さて、メインの前回のエッセイの舞台になった野外JAZZフェスタに移ります! 写真三枚目の光景が、まさにフェスタの全容。前方の輝いているところがステージ。こじんまりとした大人の空間です。食事をしながらの野外JAZZ鑑賞できるなんて、これは本当に贅沢です!(野外オペラは座席指定。こちらは基本自由です。)

 人気のアーティストさんさえでなければ、当日券で入場可能です。8~15ユーロくらいでチケット代は日々異なります。 夕食がてらに私は何度も足を運びました。問題は英語が通じるかどうかですが、併設のリストランテの従業員次第(苦笑)。

 現地に住む人々がほとんどという穴場フェスタなので、接客も観光客向けではありません。つまり場合によってはかなり気前がいいです。ローマのふだんの生活も少し感じつつ、JAZZも鑑賞しておいしいご飯を食べる(しかも値段もお手ごろでおいしい)、というのであれば、このフェスタは最高です。星四つ★★★★。

 星五つにならないのは、立地があまりよくないから……。このフェスタも公演は夜9時以降、終了時刻は日付が変わる頃なので、帰宅が困難になります。コロッセオ近くにホテル取れば徒歩で帰れるかな……。
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 というわけで、駆け足で補足いたしました。最後に、今回紹介した野外オペラ・JAZZフェスタの情報を明記します。

・ローマの公式オペラシアターサイト「 teatro dell'opera di roma 」
 http://www.operaroma.it/ (イタリア語・英語。チケットも買えるらしい)
 夏季限定のカラカッラ浴場の野外シアター名は、Terme di Caracalla。住所は、Viale delle Terme di Caracalla

・ローマのJAZZフェスタ公式サイト「 VILLA CELIMONTANA 」
 http://www.villacelimontanajazz.com/ (イタリア語)
 住所は、Parco di Villa Celimontana(メトロのコロッセオ駅からVia Claudiaを目指す)

(ラスト写真も、テヴェレ川フェスタの一幕。多くのカフェには写真右のようなくつろぎスペースや、長いす、二人乗りブランコチェアなどいろいろなタイプの座席が用意されています。仮設なのにデザインや雰囲気づくりを徹底するのはお国柄なのだと思う。この感覚好きです。)
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by gosuiro | 2011-09-29 02:03 | 海外旅行のお話 | Comments(0)
【16ROMA留学エッセイ2010-08c】 ローマで学ぶ、JAZZの楽しみ方
 イタリア留学エッセイ第16回目は、夜の野外で楽しむJAZZイベントのお話です。前回エッセイ「ローマで体験! テルメとヴァカンス」の前編(テルメ)のリンクはコチラ、後編(別荘)はコチラです。
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 ローマの夏夜は楽しい。日中は暑くて活動する気も萎えるが、夜は大抵過ごし良く、外に出たくてたまらなくなる。しかも夜に開催される野外イベントも多いから、夏のローマは夜に遊ぶべきであると思う。

 そんなローマで、イタリア人の友人が教えてくれた最高のイベントがあった。夜の野外ジャズコンサートである。このイベントは七月から約2ヶ月間、さまざまなアーティストを招いて開催されていた。木々に囲まれた広い庭のようなスペースに設置された特別な野外空間である。

 この会場は、正味500人も入らないようなこじんまりとしたつくりであるが、半円状に段々とステージを客席が囲む。その後ろには、食事を楽しみながら鑑賞できるレストランとバールが三カ所用意されており、まさに絵に描いたような大人な夜がそこにはあった。座席も、ボーカル付きでないかぎりは指定にはならないようで、レストランもテーブルが予約されていないかぎりは先着で良い場所を選べる。位置の良いテーブル席がとれれば、障害物なしでステージを見ることができるのだから贅沢なものである。

 私はこのイベントに、計三度も訪れた。一度目はジャズではなく、タンゴだった。アコーディオンをメインとしたタンゴだ。二度目はピアノとサックスのジャズ。三度目はギターをメインとしたバンド形式のジャズだった。すべてボーカルなしのインストゥルメンタルを選んで観に行った。

 どれも入場料は10ユーロ以下で、食事も大きめのサラダとチーズと生ハムの盛り合わせを頼めば、自動的にパンとポテトチップスがついてくる。それに、上等な白ワイン一本を頼んで一人で20ユーロくらいなのだから安い。トータルで30ユーロだせば、素敵な生演奏を聴きながらおいしいワインと食事が味わえるのだから、これほどの贅沢はないのである。日本だったらこうはいかない。さすが芸術の積み重なった国である。

 観光スポットから離れていたのと、夜の交通機関があまり良くないせいか、そこに訪れる人たちは地元の方々が多いようだった。演奏がはじまる22時半までは食事や世間話で盛り上がり、演奏がはじまればステージを観ながら語り合う。じっくりステージを鑑賞する人もいれば、おしゃべりが止まらないテーブル席もある。日本であれば少しひんしゅくものかもしれないが、ざわめきの中のジャズも心地よい。

 クラシックは静寂の中が似合い、ロックは一体感を求めるが、ジャズやタンゴに関しては、ざわめきがほど良いエッセンスになる。私は食事やお酒とともにゆったり楽しむのが一番、気持ちの良い聴き方なのではないかと思っている。三度とも、夕食を兼ねて訪れた。食事の味も、値段の割にとても良かったのだ。

 正直言えば、もっと早くに知りたかったイベントであった。なんせ、家から徒歩30分の距離だったのである。コンサートは0時すぎに終わるため、大抵の人は帰りの交通機関を考えなければならなかっただろうが(実際コンサートの終盤に、交通機関を気にして帰る人たちも多くいた)、私は徒歩で帰路につけたのである。生演奏好きで、日本で頻繁にコンサートやライブに出かけていた私としては、本当に惜しいことをしたと今でも思う。夏にローマを訪れることがあれば、かならずまたこのイベントに行くだろう。それくらい、ローマで一番好きな夏のイベントだった。

 さて、そのジャズコンサートに行っていたときの話である。イタリア人の友人にいわれたことだ。

「建築や数学とかの勉強はしないの?」

 私の好きで得意な科目は、ほぼすべて文系のものである。とりわけて哲学(仏哲学)が好きだ。逆に苦手なものは、数学などの理系である。だから、はじめ友人に言われた意味がわからなかった。第一、彼は私が西洋哲学が好きで、欧州文化を実際に触れたく住んでいることを知っている。

 彼がそう訊いた理由は、簡単だった。理系の学問は、インターナショナルだということである。つまり、理系の学問は言語関係なく、国際的にも等しく通ずるということだ。一方、文系の学問は、根強くその国の文化やアイデンティティーが関わってくる。文学や哲学は特にそうだ。だから、どれだけ学んだところで、ネイティブでないかぎり真に理解することは困難だ、というのである。

 まさしくその通りだ。私がどれだけイタリア語を学んで習得しても、彼らの習慣に近づこうと努力しても、所詮日本人は日本人にしかなれない。東洋と西洋の思想はまるきり違うし、どこか脳裏で日本とイタリアを比較してしまう。日本人で20年以上育ってしまったわけだから、今更日本人としてのアイデンティティーが捨てられないのは当然である。

 その点、理系は国が異なっても計算式や物事の組立かたはさほど変わらず、全世界で通じるものだ。それは理系の有利性でもあり、最大の特権でもある。私だって、これから日本を担う子どもたちにすすめたい学問は、理系だ。理系の学問を全力でおすすめしたい。文系に比べメリットは多いし、基礎さえしっかり身につけておけば応用がききやすい。そして世界に羽ばたける学問なのである。

 一方、文系はそうはいかない。学ぶほど袋小路にはいっていく代物である。しかも、学ぶものが経済学や英語などでないかぎりつぶしがきかないものだ。趣味程度に終わらせるべきものなのである。まして、他国の習慣やアイデンティティーを理解することは難しい。案外、理系よりも単純にいかないものなのだ。

 しかし、だからこそ私はイタリアへ留学することに決めたわけである。本で読んだり、観たり聴いたりするだけでは到底学べないのが文化だ。特に哲学や文学は、その国のアイデンティティーが前提にある。私はその西洋哲学の前提を体験したくて、ヨーロッパの中でもイタリアを選んで住むことにしたのである。

 理系の学問が好きだったのであれば、おそらく、私は日本から出ることはなかっただろう。第一、文化や歴史を学ぶことは大好きだが、語学は実は大の苦手である。一生日本語以外勉強したくないくらい、嫌いだった。文化やその国自体を知るために、語学がかかせないから仕方なく学んでいる状態なのである。自分でも、哲学や社会系の学問は好きなくせして、語学は大嫌いで苦手というのはとても厄介だと感じている。厄介な性格だが仕方がない。

 私も理系には強い憧れがある。世界共通の学問だからだ。しかし、文系はそうではない。国どころか個人次第で解釈が異なってしまう、あやふやなところがある。けれど、その複雑で答えがないところに私は魅力を感じるのである。哲学も文学も、人が存在しているかぎり結末のない生きている学問なのだ。人と同じで、奥深いから愛しているのである。


◆【エッセイ17(9月前半編)】は、近々更新予定。タイトルは「イタリア語から学ぶ日本語」です。
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by gosuiro | 2011-09-25 23:36 | ROMA留学エッセイ | Comments(0)
小説更新を、めでたい報告とともに
b0206901_519816.jpg 久しぶりな感じですが、小説更新のお知らせです。

 このたび【 太陽の恋人 】というお話をUPしました。37本目のお話です。  【 太陽の恋人 】を読む(クリックで閲覧できます)。

 今作品は、母娘にまつわる三角関係めいたお話です。実話といえば、実話に近いかもしれません。お気軽にどうぞ! また、ご閲覧ならびに、拍手・ランキングにご協力くださり、ありがとうございます。これからも宜しくお願い申し上げます。

 今週は嬉しいこともおきました。私にとって第二のママ化しているマリナさん(イタリア人のマンマ)の娘、エレナおねーちゃんの子どもが産まれましたー! おめでとう! 男の子で名前はニコくんだそうです。というわけで、添えた写真は以前エレナの元に届いた、男性たちからの花束 in casa(笑)。エレナは世界をまたにかけて活動していたダンサーで、ものすごいスタイル良い美人なおねえさんです。いつ見ても惚れ惚れします。妊娠して10キロ以上太ったときは、体が重くてダンスの仕事ができないと嘆いていたけど……。

 さて、そんな私はこれから沖縄の祖母宅へ季節の過ぎたバカンスにでかけます。携帯電話から一週間ほど沖縄北部の日常を投下するかもしれません。ケータイの調子が悪くて、どうなるかわかりませんが……なんせ、PC環境がないので、どうなるやら。のんびりできていいんですけどね。正直イタリアよりのんびりしてるもの、沖縄北部(笑)。
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by gosuiro | 2011-09-10 05:37 | 小説作品更新情報 | Comments(0)
イタリアの避暑地、オヴィンドリにて
b0206901_230775.jpg イタリアのヴァカンスにまつわるエッセイで紹介した避暑地、オヴィンドリ Ovindoli についてのお話です(エッセイリンクはコチラ)。なかなか観光で行ける場所ではないですが! ちょっとしたスキースポットとして名が知られているらしいところ。

 場所は、アブルッツォ州のラクイラ県にあります。イタリアの地図では中部にあたり、ローマのあるラツィオ州の右隣です。ラツィオ州がティレニア海に面していれば、アブルッツォ州はアドリア海に面しています。

 アブルッツォ州で、日本で知られているのは……2009年に、アブルッツォ州都ラクイラで大きな地震が起こり、かなりの被害がでたことでしょうか。今も旧市街(歴史地区)は復興しておらず、新しい「新市街」をつくってしのいでいるという話をマリナから聞いています。伝統ある石の文化だと、震度6でも全倒壊しますよね……。

 他にも、観光都市などありますが(そちらも別の機会に旅行したので、後日お伝えします)、あまり日本人はいない州なのかなと思います。地味(失礼)ですが、私の好きな州でもあります。静かなイタリアという印象があります。
b0206901_22593091.jpg オヴィンドリはその中でもラツィオ州寄り、車で二時間半高速道路と山間の国道を走ってたどり着く、まさに山間の町(というより、村集落)です。一枚目の写真は、段々坂になっている部分から映したオヴィンドリの雰囲気です(この周辺が現地在住者が多い場所。下の平地~牧草地付近は別荘地区のようです。二枚目は牧草地付近。その先に乗馬スポットがありました)。

 道中はマリナの娘エレナねーちゃんに運転をまかせて、私は爆睡していました。そんなのばっかだ(苦笑)。かなり甘ちゃんな生活ですね……。しかしながら、日本のように山深いところをうねうねと走っていて、まるで市国か九州の山奥のようでした(イタリア旅行での表現は、かならず日本と比較する私)。

 マリナがその友人ピーナの所有する別荘へヴァカンスに出たのが、日本でいうお盆の時期でした。ローマがものすっごい暑いけど住宅地はゴーストタウン状態の頃です。ローマに住んでしまうと、ローマにいるのが最もつまらない時期です。店はやってない、友達はヴァカンスにでてる、観光客ばっかり、そしてうだるほど暑い、エアコンは当然ありません、図書館かスーパーに逃げるしかないという感じ(苦笑)。
b0206901_22593321.jpg なぜイタリア人は、ヴァカンスが好きなのか……ローマだけをとれば、多分大都市特有のムッとする空気から離れたいからではなかろうかと思います。まさにリフレッシュですね。一週間くらい、静かなところで何もせずだらだらするというのは私も大好きです。

 オヴィンドリにたどり着いて感動したのが、その空気の良さでした。ものすごく瑞々しく涼しい山の風を久しぶりに感じられたのが嬉しかったです。避暑地オヴィンドリが一瞬にしてお気に入りの場所になりました。

 ローマは残念ながら、ものすごい空気が悪いんです。乾燥しているうえに空気が汚れているので、喉が弱いとすぐやられます。空気の悪さに、鼻毛がすぐ伸びるくらい(笑)。ミラノも光化学スモッグで大変みたいですが、ローマもその傾向があると思います。昔、渋谷と原宿の間に住んでいたことがあるんですが、あそこよりもローマは空気が悪いです。きっと古い車が通りまくっているのに問題があるのだと思います(クラシックカーだらけで、車好きは楽しいと思いますが)。
b0206901_22593279.jpg そして驚いたのが、ちいさい町なのにも関わらず、ものすっごく人がたくさんいたことです。中心部のバールに、ひしめきあって人がいる様は、どう見ても現地在住者ではなく、ヴァカンス組でした。ローマに在住者たちがいなくなったと思ったら、こんなとこにいたのか! と、このときはじめて合点がいった瞬間でした(写真三枚目が、その中心部にあたります。ちいさい集落のような町ですが、別荘地として近隣には有名のようです)。

 ……そんなオヴィンドリですが、観光するところはあるのか、というと、ほとんど何もありません!(苦笑)。でも、何もないところがいいんです。冬はものすごい寒いようですが、夏は地域のミニイベントを鑑賞したり、おいしい現地のものを食べたり、乗馬したり、犬の戯れたり……私も日帰りではなく、ピーナに一週間別荘貸して、と、お願いしたいくらいでした。1DKのアパートタイプなので、ちょうどいいんですよね(暖房がほどよく効く感じで)。

 イタリアののんびりヴァカンスって、こんな感じなのかあ、と、学ぶことができてよかったです。ただ、現地在住者の多い地区をマリナと散歩にでかけたところ、売り出している家がたくさんありました。別荘地として発達する一方で、一年中住むには厳しいところなのかもしれません。雪が多く降る地帯のようですし……でも、夏の避暑地ヴァカンスにはベストなのかなと……あと、スキー好きにはたまらないかも。道中、マリナからスキーが好きでよく行った話に聞いたな~。そんなオヴィンドリの小ネタでした(四枚目写真は、散策中の公園前)。
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by gosuiro | 2011-09-08 23:58 | 海外旅行のお話 | Comments(0)
【15ROMA留学エッセイ2010-08b】 ローマで体験! テルメとヴァカンス、後編
 イタリア留学エッセイ第15回目夏休み総括、イタリアの人はこうやって夏を楽しむんだよ、というテルメとヴァカンス体験のお話です。後半はヴァカンス(別荘生活)についてです。前半のテルメ編エッセイはコチラ。14回目のエッセイ「パプリカを使う夏の料理と食材」のリンクはコチラです。
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 翌週は、マリナが親友の持ち別荘があるオヴィンドリ Ovindoliという避暑地にヴァカンスにでかけていた。ローマから来るまで二時間ほどの距離にある街で、「暇なら日帰りで遊びに来なさい」という、マリナの言葉に甘えて行くことに決めた。とはいえ、オヴィンドリも交通機関が乏しいところだ。どう行こうか悩んでいたところ、彼女の娘エレナも男友達(ちなみに、その後パートナーに昇格する)を連れてオヴィンドリまで車を出すというので、結局は苦労なく行けたのである。

 オヴィンドリは、ローマと近年の大地震で被災したラクイラの間にある山間のちいさな村だ。夏は避暑地として、冬はスキーのできるスポットとして愛されている。避暑地ということで、吹く風は涼しく気持ちがよかった。空気が本当においしく、ローマという都市がいかに空気の悪いところなのかがよくわかる。

 有名なヴァカンスの地ではないが、観光地化されていないところが素朴で良いのだろう。中心部は、驚くほど人が大勢おり、どう見ても皆ヴァカンスに来ているようだった。この時期のローマは、車も少なく店もスーパー以外はほとんど閉まっている。彼らはいったいどこに行ったのかと思っていたが、こういったヴァカンス地にいるのね、と、私は妙に感心してしまった。

 すり鉢のように山々に囲まれた町は、レストランテや食料品が集うメインストリートを上ると一般家庭の住居が縫うように並び、下ると主に別荘地だ。住宅地自体はあまり広くなく、その先は牧草地と公園、農場となるのだから本当にのどかである。

 マリナの親友、ピーナの別荘は住宅地のはずれにあった。はずれといっても、中心部から徒歩15分もしない位置だ。別荘は長屋式の一室で、1DKというかわいらしいつくりだった。寒い地域の別荘なのだから、暖房面と使用頻度を考えると案外このくらいのスペースのほうが使い勝手がいいのかもしれない。天井の低さも、どこか妙に日本的だ。

 ここにマリナとピーナ、そしてピーナの飼う大型犬のルーパが一週間のヴァカンスを楽しんでいた。エレナとその友人、そして私の目的は彼女たちに会うことであり、同時に乗馬を楽しむことにあった。

 乗馬スポットまでの下見を兼ねた散歩の後、ピーナたちのもてなしで、昼食をとる。トマトソースのパスタと目玉焼きに野菜をからめたもの、サラダとチーズ、サラミの付け合わせに、パンと白ワインというイタリアの王道スタイルだ。デザートにスイカを食べていると、時刻は15時をまわっていた。すぐ乗馬スポットに向かう。

 私は乗馬経験が数えるほどしかない。基礎は一応習っていたが、かなり前の話で覚えていない。エレナたちは乗馬に慣れていることもあり、単独行動を選んだ。私はというと、インストラクターがつく初心者コースを選択した。乗馬場は、ピーナが馬を預けているところだから信用も厚い。早速コースのグループにはいって、馬に乗った順で列になる。

 そしてマリナに見送られながら散策の開始だ。乗馬用の道は簡単に整備されていて、林や草原の中を馬たちが歩く。以前日本の小岩井牧場を訪れたことがあるが、それよりものんびりした感じである。

 一時間ほどの乗馬を名残惜しくも終えて厩舎に戻れば、マリナが迎えに来てくれていた。単独行動のエレナたちを待ちながら会話をしていたものの、一向に戻ってくる気配がないため一度別荘に戻る。甘いビスケットとレモンティーをもらって、次はマリナとオヴィンドリ中心部の散策に出た。

 一般家庭の住居は山を削って段々につくられている。区画のはずれは山々と先にある平地の街が見える絶景で、小高い山の頂上には、一〇〇年ほど前に起きた戦争の碑が立てられてあった。住宅地の小さな庭には花が多く飾られ、町並みの風情を可愛くみせていた。窓や扉のセンスも一際良い町だ。可愛いもの好きのマリナと私は、センスの良い家探しをしながら路地を縫うように歩く。中心地の広場に戻ると、気になるピッツェリアでたくさんの種類のピッツアを少しずつ買って土産にした。

 別荘に戻ると、エレナたちも戻っていて服を着替えていた。持ち帰ったピッツアで、軽い夕食をとる。エレナが帰りがけに寄りたい町のイベントがあるということで、日が暮れる前の20時半に出発だ。ほんの少し暗くなっただけで、風はとても冷たい。

 マリナたちと数日後のローマでの再会を約束して、一路エレナのリクエストである町カーヴェに向かう。ローマとナポリの間にある町だ。オヴィンドリとカーヴェの距離は遠いが、空いている高速道路を全開に飛ばせばあっという間に着く。

 カーヴェも小さな町だ。三人とも町に不案内で、目的の場所まで住人のおじさんに頼んで連れてってもらう。高台の塔の中腹では、小さな演奏会が行なわれていた。それらを通り過ぎてさらに階段を上る。塔の上でエレナの友人たちと会って挨拶をした。

 目的のイベントは、星の観賞会だ。天体に詳しいガイドの説明を元に、星座を探す。雲ひとつない空とは良いがたかったが、観賞会がはじまると次第に晴れていった。頭上にある星たちは、瞬きのかすかなものでもよく見える。ライトアップの多いローマで、これほどの星を見ることはできない。

 八月の中旬頃、イタリアでは星を眺める習慣があるという。ローマは緯度が北海道と同じくらいなのだから、見える星座も日本で見られるものとそう代わりはない。星の知識もあるせいか、イタリア語での解説は思いのほか理解できた。

 それ以上に、流れ星を見ることができたのがとてもうれしかった。流れ星が通り過ぎるたびに、人々から歓声があがり、ガイドは解説を中断される。「流れ星も大切だけど、説明も聞いてね」と、苦笑混じりに何度も訴えるガイドのおじさんは妙に微笑ましかった。日付をまたいでも続く夜星の展覧会に見切りをつけて、私たちはカーヴェを後にした。

 テルメもオヴィンドリも日帰りのヴァカンスだったが、どの地も日本人はおろか他の外国の人にも会わなかったのがとても新鮮だった。ピーナに「あんたはテルメも行って、オヴィンドリも来れて恵まれすぎよ」といわれたが、本当にその通りだと思う。彼女たちの気さくさには感謝してもしきれない。


◆【エッセイ15(8月後半編)】は、9月後半更新予定。
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by gosuiro | 2011-09-05 17:07 | ROMA留学エッセイ | Comments(0)
イタリアのテルメと、その行き方
b0206901_1262860.jpg 前回のエッセイでは、ローマ近郊のテルメについてのお話をだしましたが(コチラ参照)、……イタリア国内旅行では、もっとアクロバティックな温泉にはいった経験があります。

 それが、一枚目の写真。天然の泥温泉です! 

 写真の通り、入浴者全員が泥まみれ(笑)。場所はシチリア島近くにある、エオリア諸島のひとつヴルカーノ島です。島全体が硫黄のにおいで立ち込めたすごい場所でした。本当に、船で島に到着した瞬間からずっと硫黄のにおいが付きまとうすごいところでした。硫黄臭が嫌いなひとは絶対に死んでしまうと思う……。

 こちらも、イタリアでいうところのテルメ(温泉)にあたりますが、エッセイで紹介したきれいなテルメと異なり、完全なる天然の温泉でした。こちらも入浴料は一応とられますが、2ユーロ程度の微々たるもの。

 それに比例するように設備は、超簡易更衣室二つ、超簡易シャワー(野外・男女共同)、超簡易トイレしかありません。最低限ギリギリの仕様です。
b0206901_23218.jpg 荷物を置く場所は当然ながらありませんので、写真のようにそのへんに置いておくのみ。貴重品も野放し。盗まれたらそのときはそのときです。気にしていたら、この温泉は楽しめません。すごく覚悟のいるテルメです(笑)。でも、なにより覚悟が必要なのは、その入浴後。

 ものすごい硫黄臭で、荷物も服も身体も全部臭くなることです。泥温泉は地面がかなり熱いため、バッグも岩や土部分に置いておくと焼けるというか、変色するというか、溶けそうになるというか……泥温泉の周囲はサンダルがないと、足の裏が焼けるほど熱いという、とんでもない温泉でした。今考えると、よく入る気になったな私。

 エオリア諸島を訪れた際は、その後日この硫黄臭が残り大変でしたが、確かに角質がとれてツルツルになっていました。泥は硫黄の濃度が高く、肌が弱い人は多分病院行きかもしれません……それくらい、ぴりぴりした感じでした。

 皆が泥を身体中に塗りたくって一所懸命パックしていたことが、とても印象的です。私は、肌への刺激が怖くて顔につけるのは無理だった! 怖すぎる!(周囲はせっせと塗りたくって、すごい形相になっていました。)
b0206901_1264091.jpg 泥温泉は、もう一回かぎりでいいやと思いますが……ヴルカーノ島で唯一救われたのは、テルメの目の前が海になっていて、そちらへすぐ泳ぎに行けたことです(二枚目写真の奥に見えるものが海です)。硫黄のにおいから逃れるために、私は何度も海へはいりに行って、浅瀬にも点在する温泉の湧き口を探して遊んでいました。

 日本でも簡易的な公衆浴場にはいったり(長崎の小浜温泉とか)、長野の山奥の無料秘湯に行ったりとかしていましたが……ある意味で、この泥温泉が一番粗野でした(笑)。是非エオリア諸島に行く余裕があるのならば、ヴルカーノ島に訪れてほしいです! 天然のテルメ以外本当に何もありませんけど! はいらない人全員暇していたけれど!

 さて、私が訪れたテルメはすべて硫黄系の泉質でした。泥のところはヴルカーノ島だけでしたが、ローマ近郊は白濁っぽいお湯の色をしていましたね。エッセイで紹介した三枚目写真のテルメも硫黄泉でした。泥温泉からすれば、本当に設備が良いように見えますが……意外にそうでもありません(苦笑)。簡易更衣室に簡易シャワーです。メインはセラピー棟と併設の高級ホテルなので仕方ないのかなと思います。それなりに快適で、人も少ないです。
b0206901_1263611.jpg ローマ近郊では、ティヴォリ公園の通り道とヴィテルボ付近が有名らしいです(実際、ティヴォリに行くときにテルメに覗きましたが、大型施設で雰囲気も悪くなかった)。本場のテルメを楽しみならば、私が行ってた小規模テルメよりもそちらのほうがおすすめです(ティボリにあるテルメについては、最後に行き方など明記します)。

 エッセイになかった写真のテルメの細かい説明です。イル バーニャレッロ Il Bagnarello というスポットで、テルメ ディ スティリアーノ Terme di stigliano という町にあります(テルメの名を冠にする町名は、イタリアにたくさんあります)。四つ星ホテル併設で日帰り入浴15ユーロくらいだったはず。食事は写真四枚目のようなお洒落な休憩所で食べられます。ただbarが一軒しかないので、食料調達必須。こじんまりとした感じが好きな私は、ここがお気に入りです(住所は、Via Bagni di stigliano 車必須)。

☆最後に、行きやすいティヴォリのテルメ、レ テルメ ディ ローマ Le Terme di Roma(=ローマの温泉)住所など。
 ・ 「アクエ アルブレ( Acque Albule S.p.A.)」 公式サイトのリンクはコチラ(イタリア語)。
 住所→Via Marcantonio Nicodemi, Bagni di Tivoli
 行き方→地下鉄B線ポンテマッモロ Ponte Mammoloから、バス(C.O.T.R.A.L.)で15分ほど。Acque Albuleの名前を出せば、大抵乗り場と降り口を教えてくれると思います。バス停目の前にテルメがあります(私の記憶が正しければ……)。
 
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by gosuiro | 2011-09-03 03:12 | 海外旅行のお話 | Comments(0)
【15ROMA留学エッセイ2010-08a】 ローマで体験! テルメとヴァカンス、前編
 イタリア留学エッセイ第15回目、今回は夏休み総括、イタリアの人はこうやって楽しむんだよー的な、テルメとヴァカンス体験のお話です。前半はテルメについてです。前回エッセイ「パプリカを使う夏の料理と食材は」のリンクはコチラです。
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 夏の強い日差しを避けて、学校と散歩以外はすっかり家に篭る怠惰な生活を送っていた。クーラーなどイタリアの家庭には浸透してはいない。野外に出て汗だくになって戻ってきたところで、家に冷風はない。水浴びする以外、なかなか熱さは引いてくれないのだ。結論からいえば、家でじっとしておいたほうがいいのである。そんな理由から家に籠もる私を見かねてか、ある日の午後「テルメ行くけど、ついてくる? 」と、マリナが誘いの言葉をかけてくれた。

 テルメ(Terme)というのは、日本で言う温泉にあたる。浴場と言い換えても良いのかもしれない。有名なローマの遺跡、カラカッラ浴場(イタリア語で、テルメ・ディ・カラカッラという)など、古代ローマから親しまれるイタリアの娯楽のひとつである。日本でも大の温泉好きだった私は、喜んでふたつ返事をしたわけだ。なんせ、ローマ近郊にある大抵のテルメは車が必要になるような場所ばかりなのである。

 彼女が誘ってくれる前にも、何度からテルメを体験してみたいとマリナに話していた。しかし、彼女いわく、どこも車がなければと行きにくいような不便なところばかりだという返事だった。癒されに行くために、本数の少ない列車やバスを駆使して往復するのはナンセンスで、自力で行くのは諦めていた。そんな私の気持ちを、マリナはちゃんと察してくれたのである。本当にたまに前世は日本人だったに違いないと思うほど、気遣い屋なのである。

 当日は、早朝から支度して地下鉄、列車と順に乗りついだ。マリナの友人が待つ最寄り駅まで向かい、合流後マリナの友人が運転する車で山間のほうまで移動する。一時間以上車を走らせていたのだから、すで小旅行の装いだ。ローマ近郊にはいくつかテルメが存在するが、マリナが一番におすすめするテルメは自力では絶対に無理だと道中強く思ったものである。

 さて、テルメは日本語で「温泉・浴場」を意味するが、その内容は大きく異なる。日本のように身体を洗ったり裸で湯につかったりするものではない。まず、水着の着用が必須だ。そして大概は野外にあり、男女共同である。どちらかというと、プールと温泉の間のような感じだ。プールの水が温泉水で、水温は人肌より多少温かいといったほうがわかりやすいだろうか。その中でゆっくり浸かるというよりは、泳いで遊んだり、外にでて簡易ベッドで日光浴をして過ごすわけである。

 マリナがこよなく愛するテルメは、文字通りそんな感じだった。こじんまりとしていて、山と放牧地に囲まれ、かすかに硫黄臭がしていた。この臭いを嗅ぐと、温泉に来たという実感が増す。

 まずはおおざっぱなつくりをした更衣室で、テルメスタイルに着替えた。あらかじめ中に水着を着ていたから、あとは濡れてもいいようなキャミソールと短パンを履く。マリナたちは水着の上にワンピースを着ていた。皆六〇歳以上でいい体格をしているが、気にしない。水着を着なければテルメに入れないのだ。水着を着るときに、年齢と体型を気にするのは日本人くらいだろう。

 用意を済ませると、ロッカーを閉めて外へ出る。チケットを買う受付は、テラピーが受けられる棟にある。イタリアのテルメは、療養施設やエステ施設が兼ね備えられているのが基本だ。このテルメには、医者も勤務している。イタリア的娯楽のひとつではあるものの、日本のように気軽に行くスポットではないのである。

 支払いを済ませてテルメへ入場すると、そこにあったのは浴槽というより、日本人からいわせればプールそのものだった。メインは25メートルプールのような広さと深さを備えている。別途にひとつさらに深さがあって少し温度の高い浴槽……もはやプールと呼ぶことにする。プールがつまり二つある。それと、ウォーキング用のちいさなプールもあった。

 私たちは大プールを囲む簡易ベッドの一部分を押さえて、早速プールの中へはいった。プールにはいる際は、頭にキャップをかぶることが必須だ。思った通り、温泉水は人肌より少し低いくらいの温度に設定されている。泉質は乳白色で、触りは心地良い。プール化した温泉にはいるのは初めてで、マリナに連れられ泳ぎながら色々な説明を受ける。プールには打たせ湯のポイントも二カ所あり、ジェット水流でツボを刺激するコーナーも設けられていた。日本にいたとき以来の、肩や首、足腰をほぐす水流に、私は長いこと当たっていた。温泉の様式はまったく違うが、気持ちよいことに代わりはない。

 一時間ほど、日差しの強さも忘れつつプールを楽しむ。おなかが空いてきたと思ったら、昼食にちょうどいい時刻になっていた。この日は、風が強く涼しいこともあり、濡れた身体だとすぐに冷える。身体を拭いて短パンを履くと、マリナがとっておきのポイントに連れていってくれるという。昼食前に、そちらへ向かうことにした。

 とっておきのスポットは、テラピーを受ける施設内にあった。サウナである。日本にあるような木造式のものを想像していた私は、施設スタッフの開けた扉の向こうを訝しげに眺めていた。

 岩をくり貫いたような通路が下に続いていた。まるで洞窟だ。むっとする熱い湿気から、確かにサウナであることはわかる。マリナは笑顔で階段を降りる。続けて私も降りてもうひとつのドアを開けると、気持ちの良い熱気が身体にまとわりついた。まさしく、サウナである。しかし薄暗さと圧迫感はどう見ても洞窟だった。

「ここは、古代ローマから使われているサウナよ」

 私はそれを聞いて、目を丸くして驚いていた。古代ローマの文化をこよなく愛するマリナが、このテルメを気に入る最大の理由は、このサウナがあるからだろう。遺跡として浴場跡は散々見てきたが、実際に使用されているものを体験したのははじめてある。しかも、二千年前くらいに造られたものであろう。二千年。古代の文化に肌で実感できた感動と、現在も使用されているという驚きでマリナを見れば、彼女は満足そうに笑っていた。ここのテルメは本当にすごい。

 古代サウナの洞窟は長方形で、側面を掘ってつくられた長いすの反対側に源泉を流す堀がつくられていた。源泉はどうやら相当熱いようだ。そこからもうもうと湯気が立ち、天然のサウナをつくっていた。奥手には区切られたちいさな部屋があり、地上の空気と自然光を取り入れるための穴が空けられていた。入り口に近い反対側にも、涼む部屋が区切って設けられている。

 すべてが電気やガスを使わない、天然のものでつくられていた。古代からの技術でありながら、今も機能しており、とても自然で画期的であった。何気ないようでものすごく貴重な体験をしたことに、私は気持ちを高揚させてサウナを出る。今までは浴場遺跡といわれても、なかなかピンとこないものだったが、このサウナを体験して、古代ローマの人たちがどのようにして浴場施設を使い、楽しんでいたのかが本当によくわかったのである。体験は大切だ。

 さて、昼食は食事エリアに移動して、マリナたちがこぞって家から用意してきたお米のピラフやトマトのサラダ、たくさんの果物を味わった。どれもおいしかったが、野外で風が冷たかったこともあり、鳥肌が引かない昼食であった。皆気にしていないところを見たり、今までのマリナの服装や行動を考えると、日本人に比べてイタリアの人はまだ寒さに強いような気がする。一方、20℃をきった夜でも暑い暑いといっているのだから、暑さに弱いのかもしれない。第一、基本イタリア人は皆猫舌なのである。

 昼食後もプールにはいって楽しみ、16時頃テルメを後にした。途中ブラッチャーノという城があるちいさな街を観光する。そばにはブラッチャーノ湖という広い湖があり、高台からのんびりと眺めた。路地もかわいらしい。最近はこうした小さな街の路地に愛着を覚えている。


◆【エッセイ15(8月前半編その2)】は、9月前半更新予定。タイトルは「ローマで体験! テルメとヴァカンス、後編」です。
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by gosuiro | 2011-09-01 11:35 | ROMA留学エッセイ | Comments(7)