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イタリアの気候(夏)と島の話
イタリアの気候(夏)と島の話_b0206901_23482889.jpg 日本の夏は蒸し暑い。家族と話していると、母が沖縄人なので、「沖縄のほうがまだ暑さはまし。だってこんなに蒸し暑くない」という話がでてきます。

 イタリアでも、夏は日光さえ避けて風通しをよくすればけっこう快適です。なんせ、欧州は夏=湿気がない、冬=湿度が高いという恵まれた環境なので、夏は日差しが強いぶん日陰に入るとけっこう涼しい。風が天然のクーラーみたいなんです。一方、日本の夏は湿気が多いから熱が逃げない……エアコンが必要になっちゃうんですね(昔の日本家屋が木と紙でできていたのは生活の知恵だったのだと思います)。

 とはいえ、イタリアにも、私たちから見て不便な点が一点。それは、日中も家の中に自然光を入れられないということ。朝から晩まで家の中は基本的に暗いです(明るくしているのは早朝と夕方くらい)。というのも、太陽の日差しが強い時間帯は、室内に熱気や日光を入れないよう厚いカーテンをしていたり雨戸で窓を閉ざしたりしているんです。これを怠ると、アパルタメント(イタリア語で、コンドミニオという)の上階に住んでいるひとなら、もう夜まで家の中に熱が籠もって大変。エアコンなんて一般家庭には備え付けられていないのでマジ大変です。仕事持っているひとも、朝出かける前に雨戸して外出しているんじゃないでしょうか。

イタリアの気候(夏)と島の話_b0206901_23484252.jpg そのため、基本的に日中でも室内はものすごく暗く、ランプを必要とします……が、これも生活の知恵なので仕方がない。日が暮れようとする19時前あたりからの外出がちょうどいいです。……とはいえ、ローマは大都会なので中心に行けば行くほど熱が逃げずむわっとしています。日本の大都市とそれは同じですね。

 ただし、イタリアにも湿気の多い夏というのはたまにあります。それが、アフリカからの熱波がやってきたとき。その名も「シロッコ」といいます。私ははじめにマリナからこの話を聞いたとき、ガンダムが頭に思い浮かんだ(笑)。シロッコは日本の夏を思い出させるような湿気を孕んだ季節風みたいなものです。これが来ると数日間、猛暑。夜も暑くて寝られない。エアコンない上に過密な石づくりの家ばかりですから、もう死にそうになる(苦笑)。南イタリアに来た際にやたらむしむしするーと思ったら、多分シロッコのせいです。シロッコ嫌い!

 さて、夏なので、マリナから聞いた戦前の面白い島の話をひとつ。

 イタリアの南、アフリカ大陸の間にマルタという国がありますが(戦前イギリス領)、ある日、その近くでひょっこり島が海面から顔を出しました。地中海に突如現れた新島。それはイタリアに近いところだったこともあって、イタリア側は当然のように名づけました。その名も「フェルディナンディア島」。

イタリアの気候(夏)と島の話_b0206901_2349251.jpg ……ところが、当時アフリカ大陸に多くの植民地を持っていたフランスが、アフリカ大陸にその新島は近いのだから自国のものだと主張して「ユリア島」と名づけだしたのです。そうなると、黙っておれないイギリス(笑)。当時領土にしていたマルタにその新島は近く、それがイギリス領になるのは当然だといって「ガレアム島」と名前をつけたのです。

 いきなり現れて、いきなり3国にそれぞれ名前をつけられてしまった新島。領海権争いに勃発する寸前で、奇跡が起きました。なんと、新島がまたたく間に消えたのです(笑)。たぶん海底火山から生まれた島だったんでしょうね……結局それによる戦争は起きず、めでたしとなりました。

 マリナは笑いながら「イタリアとフランスとイギリスが揉めはじめたのに嫌気がさして、また潜っちゃったのよ。だって、たぶん後でスペインも俺のものだって言い出したはずだもの!」と茶化していましたが……さすが自国民というか欧州人。お互い意地の張り合いと俺様っぷりには負けない4国ですもんね。私の予想では、まずはじめにイタリアが3国に言い負かされていじけて潰れるに一票(笑)。

 なんて、最近知識とか情報というより、完全に小話ばっかりですが……今度こそは、私の好きなジェラート屋さんの話をします! (某更新を挟んで)お楽しみに!(写真はエオリア諸島)

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by gosuiro | 2013-08-05 23:53 | イタリア的雑記 | Comments(0)


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