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バルサミコ酢と、ドレッシングの作り方
バルサミコ酢と、ドレッシングの作り方_b0206901_0464045.jpg イタリアの調味料で、とりわけ謎めいているもののひとつが「バルサミコ酢」。なんせ、私はイタリアに住むまで存在すら知らなかった(笑)。ワインビネガーの親戚みたいなもので、原料は「ブドウ」です(日本は米・大豆を原料にする酒や調味料ばかりですが、イタリアだとほぼブドウ)。

 私が主に使っているのは、写真1枚目の二種。双方ともバルサミコ酢なのですが、味は若干違います。日本でたとえると大瓶が一般醤油、小瓶が九州の甘醤油みたいな感じ。小瓶は「Mazzetti(マツェッティ)」という有名な会社のものです。真ん中に葉っぱマークが四つありますが、この小瓶シリーズで一番高級……というよりは、かけ醤油っぽく使ったほうが美味しいタイプです。もうひとつの大瓶は、逆に酸味が強くドレッシング活用タイプ(オリーヴオイルや塩とまぜて使うと美味しいタイプ)。

 実際、バルサミコ酢は醤油とまったく異なるものですが、便宜上イタリア版「かけ醤油」といったほうがわかりやすいのかな。バルサミコ酢は基本的に素材そのものにかけるか、ドレッシングの材料になるくらいしか用途はありません(調理中に加えることはあんまりない)。
バルサミコ酢と、ドレッシングの作り方_b0206901_0562711.jpg また、良いバルサミコ酢は熟成すればするほど甘みが増します(原料が果物だからでしょうか)。10年20年ものの高級バルサミコ酢は本当にとろりとして甘いです。イチゴなどにかけて食べるほどで、凝縮エキスみたいな感じ。日本で大抵売られていたり店で置かれていたりするバルサミコは、ドレッシングに使うような酸味の強いやつなので口当たりは良くないですが……すごく熟成された甘いバルサミコ酢を味見したら価値観変わると思います(かなり高価ですが)。

 バルサミコ酢はそもそも使い勝手がわかりにくい調味料なので、市販ではいろんな味に調合されたバルサミコソースが欧州で出回っています……が、個人的にはあまり好きではありません(本来の風味がなくなるため)。手を出すならばブドウのみでつくられたものをおすすめしたいです。

 ただ、正統派のバルサミコ酢でもカラメルがはいっているやつもあります。かならず買うときは原料の欄を見たほうがいいです。ちなみにすすめているMazzetti社のものは、カラメル色素はいっていることが多いかな。でも、カラメルがはいっていると味がまろやかになるので使いやすい(高級バルサミコ酢に味を似せるためいれているんだと思う)。バルサミコ酢もワインと同じく、それぞれ味わいが変わるのでどれがいいとは一概にいえません。

バルサミコ酢と、ドレッシングの作り方_b0206901_0465426.jpg バルサミコ酢を買うときに最低限注意する点は、なるべくイタリア産でDI MODENA(モデナの)と書かれていること。伝統的なバルサミコ酢はモデナという地域で管理されたものしか、その称号がつきません。なので、小さいボトルで千円以上するものは、モデナでしっかりコントロールされた(DOP認証された)かどうか見たほうがいいかも。高い金額払ってトラディツィオナーレ(伝統製法)じゃないやつだったら切ないし……あとは原料にブドウ以外のものが書かれていないものですね。安価でいいなら個人的にはMazzetti社がおすすめ。オーガニックと表記されているイタリア産のものもいいと思います(IGP認定されているのもいいかな)。

 そして、最も活用しやすい使い方ですが、やはりサラダのドレッシングとして使うのが一番(写真3枚目のように)。実はイタリア、ドレッシングという概念がそもそもありません! スーパーにもドレッシングは基本的に売られていない。イタリアの人からすれば、ドレッシングは外国人が使うもの、私たちにはバルサミコがあるしアリエナイ! みたい感じなのです。ドレッシングという概念が邪道なんですね。イタリアンドレッシングとかは、ナポリタンスパゲッティ同様アメリカ人か日本人が勝手につくったなにかだきっと(苦笑)。
バルサミコ酢と、ドレッシングの作り方_b0206901_047715.jpg イタリアのリストランテや家庭の食卓には、エキストラバージンオイル、塩、こしょう、そしてバルサミコ酢が常備設置なのでございます。写真4枚目のようなセット仕様です。生サラダを食べるときにそれらをお好みでかけます。なので、オリーヴオイルとバルサミコ酢の味がよくないと、サラダの味は悲しいものになります。ドレッシングにバリエーションなどない。だってバルサミコ酢とオリーヴオイルが一番で正義だから(苦笑)。

 ちなみに、マリナは全部てきとーにかけるより、ドレッシングっぽくしっかり調味料を混ぜて使っていました。たとえば、事前に右下にあるようなミニタッパーに、オリーブオイル、バルサミコ酢、塩、こしょうを適量好みでいれて蓋をし、高速で振ってサラダにかける。簡単な即席ドレッシングですが最も使い勝手がいいバルサミコ活用法です。バルサミコ酢の酸味とえぐみが苦手なら、プラスして日本の醤油をいれるのはおすすめ。ドレッシングがまろやかになっていいですよ。

 そのままかけ醤油っぽく使うなら、モッツァレッラチーズやトマトにたらして食べると美味しい。ビーフなどの肉にかけて食べるのもありだし、ガーリックでいためたイカとかにもあう。レモンをかけて食べるのにはあいやすいかも(からあげ系は微妙だろうけど。たとえば、白身魚や生鮭ときのこ数種のボイル焼きにかけると美味しい)そして、バルサミコ酢はワインに一等あうのです。だって原料は同じなんだもん(笑)。

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by gosuiro | 2013-09-23 01:14 | おいしいレシピ紹介 | Comments(0)


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