今更なイタリア留学体験記、第5回目★現地ローマ生活のすすめ・裏
b0206901_01525016.jpg表もあれば裏もある。私自身の超個人的な話満載で良い話ばかりでもないので、興味ある方だけどうぞ(苦笑)。
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 とても個人的な感覚からですが、南イタリアの雰囲気が母の実家がある沖縄北部にわりと似ていたのです。なので、ばあちゃんちのある村が首都になってノンフォンツォーナベーネベーネみたいな、いや全然よくないんだけど(笑)。それに気づいたことでイタリアに慣れるのが早くなり、途中からほぼ沖縄にいるときと変わらない感じで過ごしていました。ある意味、遅刻上等なうちなータイムに慣れ親しんでいてよかったなと。いや全然よくないんだけど(笑)。

 また、海外は水道水が飲めないのが基本ですが、マリナも私も普通に蛇口から飲んでいました(笑)。マリナの家がある地区は近くに湧き水(炭酸型)があって水を引いているらしく、硬水好きの私には良かったです(沖縄もわりと硬水だし。ペットボトルは炭酸水ばかり飲んでいた)。ただ、湯を沸かしたり洗濯機を使ったりするときに石灰化しやすいのがちょっとね!(特に紅茶が美味しくない。)
b0206901_01525972.jpg マリナごはんを食べることも多かったのですが、お皿の数が少なくていいなー本当にイタリア料理しかないのいいなーとか本気で思いました(笑)。だって深平皿・平皿の二種類で料理がほぼ終えられますから!で、気取らないイタリアなのでワインも普通のコップで水のように飲む(笑)。綺麗好きで料理好きのマリナをよくキッチンで観察していましたが、イタリアのほうが絶対的に家事楽だなと思いました(比べると日本は色々家事も手間をかけすぎな気がする)。

 あとあと、人種差別は受けました。それは日本でも起きていることだと思います。差別でなくても無意識に「区別」しているんです。極端にいうと、イタリアに住む私は言語的にも立場的にも庶民以下みたいなもので、そこから頑張って現地の一般庶民レベルまで這い上がれるか、帰国するかという局面に立たされる状態が来るんです(帰れる国があるだけマシって話ですが)。母国を離れ異国で生きていくって、ただ生活しているときでさえ妙に圧を感じるというか、精神力を使うんです。外国で生活し続けている人は苦労しているんだなと思うようになりましたし、難民の方々のことを考えると、本当に辛いよなあ、投げやりにもなるよなあって、気持ちがわからないでもないんです。犯罪するのはダメですし、ある程度郷に従う努力や寛容さがなければ反感が出てきますけど(難しいところですよね)。
b0206901_01530443.jpg 私がマリナを心から信頼できると思った出来事の一番は、出会ってすぐ一緒に街を歩いていたとき、人種差別を受けた瞬間に庇ってくれたり相手を叱ったりしてくれたことです。「なにかあったら私に言って、守るから。異国に住むと外国人はどうしても弱い立場になるものね」と言って本当に守ってくれた彼女は本当に女神でした。素晴らしい人格の方は人種をこえます。そういうひとに、私もなりたいと思いました。

 ただ、マリナは元々群を抜いてお人好しの人だったようで。マリナのことを知らない私の知り合いたち(ローマ在住の日本人や現地人)から、「そのひと本当に良い人なの?裏はない?大丈夫?」と再三疑われていました……私は短期間ですごく気の合う良い人に会えた特殊例の可能性が高いです。ちなみにマリナをよく知る別の知り合いは「マリナおばさんはお節介すぎ過保護すぎ。私は一緒に住むの無理」と言っていましたが、私は全然気にならなかった。確かに事あるごとに「ビエニ!ビエニ!(来て来て!)」ってリビングに呼ばれていたけど(笑)。
b0206901_01530805.jpg マリナに日本語をいくつか教えましたが、日本語って自由すぎて難しすぎると思ったと同時に。言語はその国の個性、アイデンティティーをあらわしているんだなと思いました。その一方、「生まれる国を間違えた」みたいな気質の人もいるんですよね……イタリア人でも「性格的にイタリアはあわないんだろうな。日本のほうが水あうはず」という人が。その代表格はマリナですが(笑)。日本人並みにきっちりしていて気遣う性格なので、がつがつでルーズなイタリアは母国だけど疲れるそうです(土足の家も実は好きじゃないみたいだし。床掃除して雑魚寝してたし・苦笑)。

 逆に、日本に住んでいるネイティヴな日本人の中にも「外国のほうが楽で水があう人」や「元々日本語より欧米言語のほうがあう人」が潜在的に一定層いると思うんです(気づいていないだけで)。実際に現地で、日本語よりもイタリア語のほうが使いやすいと、3カ月ぐらいで入門から一気にマスターしてしまった日本人を知っています。自分の本当の「適性」って、生まれ落ちた場所に留まっていたらなかなか気づけないものだと思いますし、外国の住むことはその気づきを得る良い機会にもなるかな……なんて。
b0206901_01531192.jpg 一度、海外に住んでみるのは本当に良いことだと思います。休学して海外を巡るとかでもいいし(外国ではそういうの普通ですが)。アイデンティティーが固定されない若いうちに海外在住という刺激を得れば、今後の人生に柔軟に応用できると思いますし、視野が広がって欧州から見た世界や日本との比較も面白がれますし。日本人はこう思うけど、イタリア人はこうは思わないよ、みたいな感じで。

 ただ「日本でしか通用しない常識だけどね」と思いながら日本で暮らす窮屈さも知ることにもなるかも(笑)。とはいえ、世界のほうが広大だし、これから日本も多国籍な感じになっていくと思うので、先に海外に出て慣れておいたほうがいいかなあと思います。上手な割り切り方を見出せるようになったら強いものです。思考が柔軟なうちに一度まったく違う文化を体験してみる(特に古い文化を持つ土地に滞在し現地人と接する)ことをおすすめします。できないなら、人類学者レヴィ・ストロースの著書『悲しき熱帯』あたりを是非読んでみてくだい(苦笑)。
b0206901_01531458.jpg こうして、ざっくりな留学話もひとまずラスト。シンプルに得たことってなに? ってことですが……簡単に文章化できないくらい貴重な多くのものを得ました。まずは、私けっこうどんな国でも生きていけるんだなーってことを知り(笑)、人種以前に「この地球で人間という生物として生きること」と真正面に向き合えました。人間の面白さを学ばされたというか。

 今思えば、海外生活に強い憧れやふわふわした夢を現地に持ちこまなかったことが功を奏したのかもしれません(今まで培った価値観をぶっ壊しに行く修行だと思っていましたから)。慣れるまで泣きたくなることや腸が煮えくり返ることが幾度となく起きます。それでも、異国の地で強くなれた自分に気づいたときの、視界がグッと拓けて変わる感覚は、本当に最高なんです。

(写真は1枚目がマリナ宅の近所。他はマリナに連れて行ってもらった遠出のテルメ・湖・避暑地です!イタリア話になると私、マリナのことばっかり書いてる。マリナは大好きな友人なのです。ローマに住んで本当に良かった。)

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# by gosuiro | 2019-01-21 02:06 | ROMA留学エッセイ | Comments(0)
今更なイタリア留学体験記、第4回目★現地ローマ生活のすすめ・表
b0206901_00592703.jpg ざっくりした留学話も最終回。と言っても……私は実はわりと永住する気で行ったんですが(笑)、色々したいことが日本でしかできないことだったので、あえて日本を在住地に選び直しました。永住しようと思えば機会はあったけど……うん。

 全部結果論になるのですが、ローマに住んでよかったと心から思っています。その理由は、イタリアマンマのマリナと会えたこと!今のブログもイタリア話の八割はマリナちゃんでできていますから!って、このままだとマリナの話で終わりそうなので(笑)。

 改めてローマに住んでよかったことは……まずイタリア語。外国語がアルファベットも見たくないくらい大嫌い、いまだにローマ字入力がろくできない筋金入りな私でも、イタリア語は優しかったです(易しいわけではない)。特に発音を早々と習得できたのはよかったです。同時に、イタリアのお国柄ですが、話しかけやすい雰囲気があったことは有難いことでした。イタリア語でいうとアペルトな感じですね。
b0206901_00593315.jpg 私は元々人見知りなので、本当にイタリア人の気質に救われました。おかげで欧州系の言語に対しても抵抗感がなくなったし、言語が話せる話せないに関係なく、外国人に話しかけにいく勇気がもてるようになりました。ちなみにいまだに英語は中学生レベル以下です……。

 また、たどたどしくても自国の言語を話す努力を評価してくれる現地人が、私の周囲には多かったです。知り合った方から「皆外国人は英語を勉強するのに、わざわざイタリア語を勉強していて偉い」とまで言われました。英語圏以外の国に住んでよかったと思えた心強い言葉です。なので、個人的には英語圏以外の国に住むことを強くおすすめしたいです。

 そして、土地柄としては……ローマは遺跡だらけの街なので、大好きな遺跡に囲まれて純粋にハッピーということと。歴史というものは、とうに終わった過去でも机上でああだったこうだったと論じられるものでもなくて『歴史は今も生きている、生々しいもの。点ではなく線なのだ』と肌身で感じることができたこと。カトリックの本場だけどローマ帝国時代を誇りに思う現地人の宗教観を知れたこと。なにより知的好奇心をガンガンに満たせたことです。
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 ローマは見所が多いですから、出歩く理由がたくさん見つかるんですよ。ミュージアムが無料になる期間は朝から晩まで毎日ローマめぐりしていました。学校行けよって話ですけど(マリナも私の母親も「学校より大切なことがあるなら当然学校を休むべき」と言ってくれる人たちなので、学校休みまくりました)。

 また、日本で言われるヨーロッパの大部分がアメリカを経由していて『アメリカ人の思うヨーロッパ』が、日本に届いてしまっているということに気づけました。どれが本場ヨーロッパなのか、アメリカナイズされてしまったものか、感覚が洗練されてわかるようになったのはよかったです。

 欧州は歴史と文化を重んじるところがあり、欧州諸国の中でアメリカは若気の至りで強くなった、でもやっぱり若い国というイメージがいまだに根強いんですよね。イタリアでアニメのシンプソンズが放映されていたときあり、よりによってイタリアを皮肉る回をマリナと一緒に観たんですが、「若造がなんか言ってるわね」という様子でマリナが苦笑していたのが印象的でした。
b0206901_00594119.jpg あと、『海外から見た日本を知れる』のは、とても新鮮です。これこそ海外生活の醍醐味ですね!母国の良し悪しも客観的に学べますし、外国の人から見た日本のイメージを聞くのも楽しいです(マリナは最初から、日本は皇室を持つ歴史深い国だと思ってくれていましたちょっとびっくりだった)。

 特に印象的な経験談としては……マリナがすごく古い世界史の本を持っていて、そこに日本の記述があったんですが、鎖国時が空白だったんです(笑)。マリナは年表を指さしながら「ほら、あなたの国は鎖国してたから、その間のことは私たちからは内情を知ることができなくてミステリアスなのよ」と言っていました。確かに江戸時代って外国側からすると謎だったわ、って新鮮に思いましたから。日本にいたら味わえなかった『気づき』と出合えるってかけがえない体験です。

 個人的には、気候も食文化もそんなに違和感を覚えなかったので(作法や生活習慣は違いますが)、イタリアは比較的留学しやすいのではないかと思います。開放的に接すると快く応対してくれる方も多いですし(ただ見極めは必要です。懐広そうに見えて計算高いイタリア人わりといる。細部を見る日本人からはわかりやすいところが有難い)。
b0206901_00594568.jpg 逆にずっとニコニコ黙っていたり自分の意見を言わなかったりすると「内気、秘密主義、閉鎖的」と思われて「私たちのこと信用してくれていないのかしら」って話になってしまうことも……なので、留学先では現地人と接する、たどたどしくても話すことを大事にしたほうが良いです。

 イタリアの洗練されている部分よりも、歴史や遺跡が好き、というのであればローマが絶対的におすすめです(気候も東京と変わらないので楽ですし)。孤独でも三か月は飽きません。あとは自分次第で、良いコミュニティーと出会えます。己の人間力を試せます(笑)。

 私は心の底から海外に住んで本当に良かった!と思っているので、多くの人に母国を離れて異邦人として生活することを体験してほしいなと願っています。最終的に「世界の中の、私」「私は、私」ということが、本当の意味で身に馴染むようになりますし。私個人としては「感性が合う相手・心が通じる相手」って母国だけじゃなくて世界レベルでも(言語が違っても)絶対にいる、「理解者は世界のどこかに必ずいる」っていう安堵感を得ました。たくさんの学びをありがとう、ローマ。

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# by gosuiro | 2019-01-10 01:23 | ROMA留学エッセイ | Comments(0)